1: ニカワ ★ 2016/09/09(金) 02:54:18.89 ID:CAP_USER9.net
B・M・マクシーモフ画「農民の婚礼にやって来た呪術師」1875年。招かれざる呪術師が突然、結婚式の場に姿を現した場面。不幸の予感におびえる人々の様子が描かれている。
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「ユーラシア文化サロン 現代ロシアの呪術とキリスト教」と題した講演が7月23日、大阪府中央区の日本ユーラシア協会大阪府連で行われた。日本ユーラシア協会は、1957年に日ソ親善協会として設立され、1992年に改称してロシアとの民間交流を行っている。

講師は、神戸市外国語大学准教授でロシア文化研究者の藤原潤子さん。藤原さんは、文化人類学的な手法でロシア研究を行い、これまでロシア北西部や東シベリアの調査を行ってきた。『呪われたナターシャ:現代ロシアにおける呪術の民族誌』(人文書院、2010年)、『水雪氷のフォークロア:北の人々の伝承世界』(勉誠出版、2014年、共編著)、『シベリア:温暖化する極北の水環境と社会』(京都大学学術出版会、2015年、共編著)などの著作がある。

藤原さんは、ロシアの文化研究の一環としてロシアの民間信仰や呪術についての研究を行い、2002年から06年にかけて、北ロシアでフィールドワークを行ってきた。現地で研究交流をする中でロシアアカデミーの研究者も呪術を信じていることを感じ、そこから強い興味を持ったという。

ソ連時代、共産党の無神論プロパガンダ政策にも携わっていたロシアアカデミーの研究者から「呪術調査にはモラルが大切だ。集めた資料を活字にすると悪用する人が出てくる。よく考えるべきだ」と多くの「呪い」の事例を説明され、呪術が今でも生きていることを痛感したという。そしてなぜ呪術のような「迷信」がリアリティーを持つのか、どのように受け止められているのかについて調査を行ってきた。


■ロシアにおける呪術の歴史と現代のブーム

歴史的には、中世から17世紀までは、ロシアでは社会のどの階層でも呪術のリアリティーが信じられており、宗教的・刑事的な罪として死刑になることもあった。18世紀になると呪術の「迷信」化が始まったが、刑事罰としては規定されているというパラドシキカルな状態だったという。

19世紀から20世紀初頭になると、社会の上層部では迷信、貴重な民族的な文化遺産と見なされるようになったが、社会の下層部ではリアリティーを持って信じられていた。

ソ連時代には社会主義建設の障害として迫害の対象となり、無神論政策の下、呪術も宗教も「リアリティーがない」「呪術や祈りは効かないのにそれで金もうけをしている」とモラルの観点からも批判され、代わりに科学的世界観が打ち立てられ、教育、農業、医療などあらゆる分野で呪術を排して科学的な手法が推進された。

大きな影響力があった正教会は、教会の破壊、司祭の逮捕などの迫害が行われた。呪術も神の力を用いて行っていると考えられ、同様の迫害を受けた。しかし、社会の片隅では呪術を信じている人々が常にいたという。そしてソ連崩壊後に生じた精神的空隙や経済的困窮の中で、宗教の復権にリンクしてオカルトブームが広まり、近年は特にメディアを通じて影響力を非常に増しているという。

■呪術の特徴とキリスト教(正教)との融合

文化人類学では「何らかの目的のために、超自然的・神秘的な存在、あるいは霊力の力を借りてさまざまな現象を起こさせようとする行為、および信仰・観念の体系」と定義される。ジェームズ・フレイザー(1854~1941、『金枝篇』などで知られる民俗学者)は、呪術の特徴として藁(わら)人形・雨乞いなど同じ行為をすれば同じ結果がもたらされるという「類似の法則」と、「髪・爪・衣服などを使い一度離れても神秘的な影響を及ぼし続ける」というような「接触の法則」を挙げた。ロシアの呪術の目的としては恋愛や、病気の治療、農作物の収穫を願うものなどさまざまなものがあるという。

ロシアの呪術はキリスト教(正教)との混合物という特徴があるという。ロシアでキリスト教が導入されたのは10世紀だが、それ以前からあった自然崇拝が混合しているといい、呪術研究は民間キリスト教研究ということもできるという。

教会の公式見解では、いかなる呪術も悪魔の力として禁止されているが、一般の人々の間では、呪術には2種類あり、いい目的のための「白呪術」は神の力であり、「黒呪術」は悪魔の力を借りた呪いや罪であると信じられているといい、呪術による治療を多くの人々は、「神様の力を借りて治療するのだ」と信じているという。

以下ソース
http://www.christiantoday.co.jp/articles/21983/20160908/magic-russia-fujiwara-junko-1.htm