img05517058e884gw


828:本当にあった怖い名無し:2014/01/11(土) 03:01:04.15 ID:asJabj/z0

この正月に少しほんのりした出来事

40数年前、私が小1だった時のこと
同居していた祖父が、8畳の茶の間の白ふすま四枚に墨汁でびっしり「遺言」を書いてしまった
長くガンを患っていて、本人も死を覚悟していたのだろう
子供の私に内容は読めなかったが、大酒飲みで洒脱な祖父らしく、
遺書のところどころにヒョットコの顔や、徳利と盃の絵が描かれていたのを覚えている
場所が茶の間だから、孫の私や弟を喜ばせようとしたのかもしれない

その翌年に祖父は亡くなり、相続税を払うため我が家はその家を人手に渡して手狭な家に移った
遺書が記されたふすまは、引っ越し時に処分されてしまったらしい
あとから知ったのだが、そのふすまは遺言に必要な体裁を整えておらず法的には無効だったそうだ
それでも一応形見の品なので、屏風か掛け軸にでも仕立て直せば良かったのにと思うが
相続でてんやわんやだった両親にはそんな精神的余裕がなかったのだろう
写真の一枚も撮っておらず、幼かった弟にはそのふすまの記憶がないので
祖母と両親が亡くなった今、「遺言のふすま」をハッキリ覚えているのは私一人となった   <続きます>