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●「投稿怪談」として  名無し さん よりいただいた体験談です

usi32: 投稿者 名無し さん 2017/3/19(日) 04:44:44.44 

「洒落になんないねぇそれは。本当に」
僕の先輩が何かとこういう話をすると話を切りたがっているときに度々使ってきたセリフで、僕が先輩との会話で最後にきいた言葉でもあった。
こういう話とはもちろん心霊じみた変な話の事になるが、別段僕が幽霊を視たりできたわけじゃないただ、いつも頭の中で黒い影の様なもののイメージがわいた後になんとなく何かがいるな位には霊感があった。
さて、どの話からはじめようか迷うが今回は「たつふしさま」を語っていきたい。


僕と先輩が関わるきっかけとなった話だ。これだけはいまだに鮮明に覚えている。
高校時代だったか特に面白みもなく中身が空っぽだった僕は日々朝までネットでゲームをし昼に寝て夜に起きてはこれの繰り返しを行い自堕落な生活を送っていた。
そんなある日恐らく電子マネーを買うついでに食べるものもと思いコンビニまで行くことにした。時間は夜中の1時を過ぎていたころだと思う。
僕の住んでいる県は自然が多く少し足を運べば名の知れた観光地や世界遺産がありそれと同じくらいには心霊スポットや廃墟にもぶつかるそんな県だった。

山の方に住んでいたがふもとにコンビニがあり下るだけなので自転車なら5分位でつくのだが、街灯もないし何より季節は冬だった為寒い。
めんどくさく思いつつも僕は誰も起こさないようにこっそりと外に出たせめてもの防寒と帽子をかぶっていったのを覚えている。
山を下りふもとのコンビニまで来て目当ての物を一通り買った後僕は白い息を吐き息を切らしながら暗い山の夜道を上っていった。
ひとつここでこれを読んでいる田舎の方の人に質問したい。僕らのところでは特に理由はないが昔からこの時間に通ってはいけないというより通らない方がいいとされてる迷信的なものがあったが皆さんはどうだろう?
なんてない質問だが先輩に聞かされて後でしった事ではあるがこの時の僕の山の夜道と時間がその迷信的なものいう時間と場所だったらしい。


話を戻そう。
手がかじかみながらもホットドリンクをカイロの代わりにして歩いていると頭に黒い影のイメージが浮かぶ。ナメクジみたいな胴体に突起のようなものが出ている感じのシルエットだ。よく場所や遭遇する相手によっていやでも視えてしまうというようなことがあるらしいがこの時は音がきこえた。何かを引きずっているようだし何かを塗り付けているような音だ気持ち悪く思いながら足早にかえっていつも通りゲームをしたがその日は全く集中できなかった。
少したってバイト先でオカルトすきの周りから浮いている先輩にその話をした。
もちろん頭に浮かんだあのシルエットの事も。そしたら先輩はあざけるような表情で

「それはあれだね、たつふしさまだね。恐らく突起部分は人間の手足や首とかじゃないかな。」

と僕に言ったがまったく意味が分からなかったので聞き返すと

「どうして自分の住んでる言い伝えをしらないんだ」

と言われてしまったがまぁいいと付け加え解説してくれた。
聞くところどうやらもともとは土地神様だったらしいがなにかの拍子にけがれてしまいそのまま放置されてるものらしい。調べても出てこず漢字もわからないのでひらがなにさせていただく。
そしてまた先輩は口をゆがめ話し始めた

「しかし、君は運がいい。なんでもアレは地べたをはいずりながら人を体で飲み込んでいくらしいんだが、僕君は帽子を付けていたといったね。そのおかげかどうかは知らないしはたまたそれの気まぐれなのかも知らない。だが姿をはっきり視れないという体質は一番厄介かもしれないね」

どうしてですかと聞き返すと先輩は

「想像してしまうだろうどんな姿かって。」

笑いながら僕に答えた。
そして最後に

「洒落になんないねぇそれは。本当に」

と付け足した。
これ以降先輩にこの話は聞いていないし今となってはもう聞くこともできない。


ただあの時間に外に出ることはもうしないようにしている。