Suushi_Yako

875: 底名無し沼さん 2014/11/08(土) 10:38:00.05 ID:fTzvzT+4.net
知人に「○島」さんというおじいさんがいる。 
もう、70を越えた人で、立川市の砂川町という所の代々の農家だ。 
○島さんは青年のころ、よく多摩川につりに行った。 
ある時、とてもよく釣れた日があって夢中になって時を忘れ、日暮れになってしまった。 
薄暗くなっただれもいない川原を急ぎ足で歩いてくると、行く手にだれかいる。 
暗闇を透かしてみると、白い着物を着たきれーな娘さんだった。 
(はは~ん)と○島さんは思った。 
(こりゃ、キツネだな)。 
理由は娘さんの着物の柄が見えないこと。 
キツネは人を化かすとき、化かすのに手一杯で、着物の柄にまで手がまわらないのだそうだ。 
(魚籠の中の魚が目当てだろう)と目の端で追いながら脇を通り過ぎると、あんのじょう 
パッと消えた。 

つづく