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93: 陽気な名無しさん 投稿日:2007/01/24(水) 06:52:57 ID:vnhiUsS2
これは、実弟の体験したあまり怖くない話 
その① 
地元がね、昔からの猟師町でもって細い路地が網の目の様に張り巡らされている町なんです。 
近所には片●虎●助さんの御実家がありました。 
30年ほど前には、浜辺にカブトガニがワサワサいる。 
そんな猟師町です。 
弟は野球部員が全裸でトレーニングさせられたことで有名になった例の高校に通っていました。 
その高校に通っていた頃のことです。 
日曜日に隣町まで電車で遊びに行って映画見たり、買い物したりしてまた電車に乗って帰ってきたわけですよ。 
遊んで帰ってもまだ日が落ちてない明るい時間だったそうです。 
自宅から駅まで自転車で10分の距離、まだ明るいし気持もいいからちょっと遠回りして海岸線を帰ろうとしたらしい。 
左手には港が見えて小さい漁船が沢山ちゃぷちゃぷ浮かんでる、右手には木造の家が軒をずらーっと並べてる。 
先を進むと山陽本線の下をくぐって、正面に恵比寿神を奉ったちょっとした社がある。 
その前を参道のようにして左手に洋品店、右手に銭湯がある。 
社の裏手に自宅があるんで、その間を弟はツーッて自転車で通っていったんです。 
すると、洋品店の勝手口からそこの主人がヒョコヒョコでてきた。 
弟はご近所さんだし、顔見知りだから「ど~も~こんちは~」って軽く会釈して、社の前まできた。 
その時、ふと弟はある事を思い出し振り返った。 
…無いんだ。 
店が無くなってるんだ。 
あるはずがないんだ。 
だって、その店、その数年前に火事で無くなって駐車場になってるんだ。 
でも、さっき挨拶したおじさんはまだ生きているはず。 
じゃあ、そのおじさん、人間でも幽霊でもないとしたら一体なんなのでしょうね? 
建物の幽霊のお話しでした。 

その② 
続いては、弟がアルバイトから帰ってきた時の話。 
弟は例の高校で調理科に進学し、学校から研修の一貫として長期休暇にホテルやレストランでバイトに行かされていました。 
弟が学校から割り当てられたのは、学校よりもまだ遠い美観地区で有名な町のホテルでした。 
ホテルのレストランが終わって、電車に乗って帰るとなると地元につく頃は深夜俳諧ギリギリの時間ですよ。 
灯りは街灯と自転車のライトだけ、田舎の深夜ですから家の灯りはどこも消えてますよ。 
パトカーに乗ったお巡りさんにいちいち呼び止められるのを面倒に思った弟は、なるべく細い遊歩道を通るようにしていました。 
この遊歩道、今から35年前に廃止になった私鉄の線路跡を生活道に直したもので、乗用車一台がやっと通れるぐらいの幅しかない道なんです。 
弟は、この道を深夜一人でキーコキコキーコキコ自転車こいで帰っていた。 
すると、前から光がこちらへ向かってくる。 
弟は車かと思い慌てた、何せ前述した通りの狭い道だから避けようがない。 
あちらには、こっちの姿はわかっているはずなのにどんどんこっちに向かってくる。 
違う!! 違うんだ…車じゃない!! 正面の光の後ろに家々を照らすように灯りが並んでいるのが弟には分かった。 
汽車だ!! 実体の無い、光だけの汽車がこっちに向かってくる。 
慌てて弟は近くの家の庭に飛び降りたが、そのまま光の帯は弟の今来た道へと走って行った。 

…ずいぶん長くなりましたが、人でも動物でもない、かといって植物でもないものの幽霊って一体何なんでしょうね?