16ly6h10

192: 名無しさん@おーぷん 2015/08/26(水)03:02:56 ID:0eb
うちの親父から聞いた話。
親父が大学3-4年の間、男3人で小さくて古い一軒家を借りて住んでいた。
といっても、家賃をちゃんと払ってるのは、親父と鈴木さん(仮名)だけ。
もう一人の佐藤さん(仮名)はあまりにも貧乏なので、居候させる代わりに、
家の掃除、ゴミ出しなどをやってもらうことにしていた。
(親父と鈴木さんは、佐藤さんの困窮ぶりを助けてやろうということだったらしい)
間取りは3LDKで、LDK6畳・6畳・6畳に4畳半。佐藤さんが4畳半。

この佐藤さんの4畳半に「出た」。
親父も、鈴木さんも、何度も見たのが、恨めしそうに正座する白髪の老婆。
出るタイミングも、朝昼晩関係なし。多い時には一日に三回くらい見る。
4畳半の襖が開いている時、何気なく目をやると、中に白髪の老婆が恐ろしい形相で正座している。
来客の中にも見た人が5人ほどいたらしい。

ところが、その部屋で寝起きしている佐藤さんだけは、老婆の幽霊を見ない。
親父と鈴木さんが「佐藤、変なもの見たことないか?」というと、佐藤さんはきょとんとするばかり。

引っ越して1ヶ月し、親父と鈴木さんが黙っているのも悪いと思って、老婆の幽霊を佐藤さんに話した。
すると、佐藤さんは「うーん」と考えてから、みかん箱を部屋の中に置いて、上にワンカップを置いて、

「先に住んでいるおばあさん、ごめんなさい。でも、俺は貧乏だから、どこにも行き場がない。
 だから、申し訳ないけど、大学を卒業するまでは、この部屋に住ませてもらえないでしょうか?
 毎日、お供え物をするのは無理だけど、田舎からお茶とお米だけは送ってくるので、それだけは供えます。
 バイト代が入った時には、お花を一輪と、ワンカップをひとつ買ってきます。
 どうか、よろしくお願いします」

親父と鈴木さんは(なに、やってんだろうな、こいつ)と思ったが、
佐藤さんが真面目にやっていたので、一緒にそのみかん箱に頭を下げた。