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344: 1/3 04/05/23 23:14 ID:IdvD88aX
学生で新聞配達をやっているのだが、去年の今頃に体験したことでも。
朝、店に行くと店長から「こいつ今日の朝刊から配ってやって」と住所と名前が書いた紙を渡された。
昨日拡張員(セールスマンみたいなもの)が契約してきたらしく、俺は地図で調べるのめんどくさいな、と思いながらも仕事だからと納得しといた。
で、配達の途中にそいつの家があるようなので、近くにバイクを置き、朝刊と自分で書いた地図を持って家を探してみたけど、なかなか見つからない。
3分くらい歩き回っていると暗くて見えなかったが「○○」という表札だけがあってそこから林の中に道が続いていた。

その日は雨が降っていて、暗い林の中に入っていくのは嫌だったがやはり仕事だから、俺はその道に入っていった。
ちょっと歩くと簡単に家は見つかった。
その家はなんか気持ち悪かった。
例えるなら「となりのトトロ」のサツキの住んでいた家の凶悪バージョンとでも言おうか。
俺はさっさと配ってバイクに戻ろうとポスト(郵便ポストみたいに足がついてるやつだった)に新聞を入れようとした。
でも入らなかった。
入れ口が動かないのだ。
よく見ると年季の入ったチラシやら新聞やらが雨にぬれてパンパンになっていた。

どうしたものか…と途方にくれていると縁側(窓側?)に誰かいるようだ。
ガサゴソしてたから起こしてしまったのかとも思って、謝りがてら、新聞を渡そうと縁側に近寄った。
みるとちゃぶ台におばさんが座っているようだ。

俺「おはようございま~す。起こしちゃいましたか?」

346: 2/3 04/05/23 23:15 ID:IdvD88aX
俺はできるだけ明るく言った。
本当はそんな気分じゃなかったが、一応相手は客だ。
おばさんはニコニコ笑っている。

俺「契約どうもありがとうございます~。よろしくお願いしま~す」
いつもの社交辞令みたいなものを言っておばさんのほうに新聞を差し出した。
おばさんはニコニコ笑っている。
新聞を受け取る気配はない。
俺「あの…新聞ですけど…」
俺は気持ち悪くなってきた。
そのおばさんは真っ暗な部屋の中に座っているのだ。
起きたばっかでまだ明かりを点けてない、と言う雰囲気ではない。
俺はもう一度新聞を差し出す。
おばさんは受け取らない。
というよりおばさんは動かない。
足でも悪いのかとも思ったが手を伸ばせば届く位置まで新聞を差し出していると言うのに。
ラチがあかないと思った俺は「新聞ここに置いときますね」と言っておばさんの手の届くところに新聞を置いてバイクに戻ろうとした。

その時「バターン!」と大きな音がその家の2階から聞こえた。
下で話してるもんだから上の住んでる奴でも起こしてしまったかと思って、おばさんの顔を見返してみるとおばさんが薄目を開けて笑っている。
そして雨音に混じって2階を移動する足音が聞こえてくる。
俺は息が詰まったような感覚に襲われて、その場から動けなかった。
不意に足音がやんで「ザーッ…」という雨音だけになった、次の瞬間「ダッダッダッダッダッダッダッダッダッ!!」と、子供が階段を駆け下りるような、そんなでかい音を立てて何かが1階に降りてきた(と思う。音だけだから)。
その音を聴いた瞬間、俺は後ろも振り向かず逃げた。
幸い何かが追ってくるようなことはなかった。

347: 3/3 04/05/23 23:16 ID:IdvD88aX
そんなことがあってももちろん夕刊は配らなきゃいけない。
さえない気持ちのまま学校から帰って店に行くと店長が
「あそこの家は配らなくていい」とのこと。
なぜ?店長に理由を聞くとその家に電話(契約の挨拶と確認の電話。契約した日は時間が遅かったらしく次の日にしたそうだ)をしたら「この番号は現在…」とお決まりのアナウンスが流れて、契約した拡張員に問いただしたところなんとノルマを達成するために偽の契約書を書いたとのこと。

その日の夕刊は雨もやんでいて、配らなくていいと言われた嬉しさもあってその家を見に行ってみた。
明るかったし。
したらもう廃墟だったよ。
誰も住んでないって一発でわかった。
新聞はそのままだった。
好奇心から家の中に入ってみたが、長い間雨風に晒されたせいか家の中も土やら、雨の跡やらひどかった。
2階も見てみようと階段をあがろうとしたとき足元を見たら、新しい足跡が案の定あったので2階に行くのはやめといた。
もしかしたら霊でもなんでもない体験かもしれないが、自分としては階段を下りるときの音が聞こえたとき死ぬかと思ったので。

356: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/05/23 23:38 ID:iTd8yPBG
新聞配達にまつわる話、結構怖いの多いね
やっぱり逢魔が時って奴なのかな

359: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/05/23 23:58 ID:3j6BbRsr
俺がガキの頃に聞いた話。
ガイシュツだったらスマソ。

A,B,Cは仲の良い中学生だった。
中学を卒業した3人はそれぞれ別の道に進んだ。
最初は連絡を取り合って遊んだりもしていたが、それぞれ新しい生活が忙しくなり少しずつ疎遠になり始めた。
連絡をとらなくなり約一年が過ぎた。

ある日の事。
両親が旅行に行くということでAは一人留守番をしていた。
その時、不意に来客があった。
表にでてみると、そこには懐かしい姿があった。
Bだった。「よう!元気かね?」
もともと陽気だったBは一年前と全く変わっていなかった。
「どうした?急に来るなんて」
「お前!久しぶりに親友が会いに来たってのにその言い方はなかろうよ」
「すまん、すまん。つい意外な来客だったから」
親友とは不思議なもんで、どれだけ長い間会っていなくても会うとすぐにその時間を取り戻せる。
AとBはすぐに以前のような親友に戻っていた。
「お前いいところに来たな!丁度親が旅行中で今一人なんだ。久しぶりに上がって行けよ」
「お言葉に甘えるとするか」
そしてAとBは昔話に夢中になった。
あっという間に2時間は経過していただろうか?

プルルルルル・・・プルルルル・・・

360: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/05/23 23:58 ID:3j6BbRsr
つづき不意に電話が鳴った。
親かな?そう思ってAは玄関へ電話を取りに行った。
「もしもし」
「あ、Aか?俺だ。Cだ!」
懐かしい声だった。
「おいおい、不思議な事もあるもんだな!今丁度Bが来てて、お前の話もしてたところだよ」
「・・・?今なんて言った?」
「だからぁ。Bが来てて・・・」
「今、いるのか?Bは?」
「あぁ、いるよ。相変わらずだよBは!最後に俺らが会った時にさぁ・・・」

その言葉を遮るようにCは話はじめた。
「なぁ、A。そんなはずは無いんだ。良く聞いてくれ。俺が電話したのはな」
嫌な沈黙の後、Cはゆっくりと言葉を続ける。
「いいか!Bの家がな。火事になったんだよ・・・。それで・・・。」
その言葉を聞き終わる前にAはそのまま受話器を離した。
Bに伝えなきゃ。
家が火事だって。
ぶら下がった受話器からCの声がかすかに聞こえていた。
「それで、Bもその火事で・・・。」
部屋にもどろうと思い、振り返った時そこには全身焼け爛れたBが立っていた。

363: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/05/24 00:14 ID:NfYDRTVQ
>>360
ヒョエェー(((((((( ;゚Д゚)))))))ガクガクブルブル
人間の焼けた姿なんか見たくもないな

378: 1/4 04/05/24 00:52 ID:zZ6Bgghy
今年の一月の話。
実家に顔を出すと、旅行に行くから留守番してて、と頼まれた。
老いて仲の良い夫婦ってのはいいもんだな、まあ気をつけて行ってきてくれ、と送り出した。
なので家には俺一人。
正月飾りを早々に剥がして、雨戸も鍵も閉めっ放しで只管ごろごろしてた。

両親が出かけて二日後の夜。
二階の自室で子機の電話を使って友人とだらだら喋った後、子機を充電器に戻さず部屋に放置して階下へ。
居間でぼんやりテレビを見ながら、飯を食っていた。
午前1時を少し回った時、電話が鳴る。
こんな時刻に何だろう、まさか親父達に何かあったんじゃないだろうな、と不安になった。
ダイニングテーブルの横に置いてある電話のところに這っていく(足が痺れてたので)。
受話器を取る直前、あれ、何か呼び出し音が妙な感じじゃないか…と思ったが、とにかく取る。

380: 2/4 04/05/24 00:54 ID:zZ6Bgghy
受話器を耳に当てると、カリカリという乾いた音だけで、何も聞こえない。
「もしもし」と何度か促したが、ずっと無言。
「なんだよ、無言電話かよ。しかもこの電話、まだ買い換えてねーのかよ…番号表示付いてないから不便だってのに」
などと思いつつ、ふと見ると、「内線通話中」のボタンが光っていた。

鳥肌が立った。
一旦受話器を耳から外し、二階で物音がしないか耳を澄ます。
何の気配も物音も無い。
と云うかどうなってんだコレ、戸締りはきちんとしてるし、空き巣だとしても内線かける意味が分からないし、故障か?相手の声が聞こえないのも故障のせいか?混乱しながらもう一度受話器を耳に当て、「どちら様ですか!」と怒鳴る。
少し間を置いて、笑い声混じりの低い声が聞こえた。
「なあ、今、どこにいるの?」

381: 3/4 04/05/24 00:55 ID:zZ6Bgghy
本格的に怖くなり、ダッシュで玄関まで行き、鍵開けてドアも開け放した。
傘立ての傘を掴んで、二階への階段に続く廊下を睨む。
暫くそのまま待機してみたが、何も現れる様子は無い。

「すいません、誰か警察呼んで下さい!」
と何度か叫んでみたが、隣近所の家は皆出かけているようで、うちと同じように戸締りしてあった。
何の反応も無い。
更に少し待機した後、意を決して二階へ。
片手に傘、片手に革靴を持って階段を上がる(もし泥棒がいてナイフとか出してきたら、先ず靴を投げつけてから傘で突こう…とか合理的ぶったシミュレーションで正気を保ちつつ)。
部屋を一つずつ丹念に見て回ったが、誰もいない。
物が動かされた形跡も無く、窓も壊されていない。
電話の子機は、俺の部屋に、俺が放置した時の状態のままで転がっていた。
よし、誰もいない、取り敢えず安心…と思いかけ、電話がまだ内線繋がりっぱなしなのに気付く。

383: 4/4 04/05/24 00:57 ID:zZ6Bgghy
ここで子機を耳に当てて、またあの声が聞こえてきたらどうしよう、と半泣きになった。
少し迷った後、靴を置いて代わりに電話を持ち、「もし泥棒がいて…」と先刻と同じ事を考えつつ一階へ。
数分かけて念入りに見回った結果、誰もおらず。
電話も速攻で切った。
はい、以上。

いや、言いたい事は判る。
他のレスの方々は死ぬほど怖いヤバイ場面に遭遇してんのに、俺は不可解な出来事ってだけだし。
どうせ俺はヘタレだよ。
まじで怖かったんだよ。
今思い出しても怖いんだよ。

両親が帰るまで電話線引っこ抜いたままでした。
「何度も電話したんだぞ!何やってんだ!おまえは意味が分からん!」
とえらい怒られました。


引用元: https://hobby5.5ch.net/test/read.cgi/occult/1085164313/