291: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/06/23 19:33 ID:KhZkUKTP
私ね、怖い話をするのが好きなんですよ。
何人かで集まると、決まって「実はね…こんなことがあったんだ」みたいな感じで怪談を始めるんです。
で、自称霊感ありってことにしてる。
聞いてる連中もそんなこと本気で信じちゃいないんだろうけど、何となくその方が盛り上がりますからね。
ある時私の所属してるゼミと、他のゼミと合同でバーベキューをやることになったんですね。
飲んで食べて散々騒いでるうちに、段々と日が暮れてきた。
そうなってくると私の出番だ。
まあいつものように「実はね…」って怖い話を始めたんですよ。
一人話し終えるとまた一人が話し始める、っていう具合に大いに盛り上がりました。
で、なんかの拍子でもって話がフッと途切れた時にこう言うんですよ。
「こういう話をしてるとさ、霊が集まってくるってよく言うでしょ?実はさ、今来てるんだよね。ほら、あそこに木が生えてるでしょ。今、その木の陰から男がじぃーっとこっち見てるよ」って。
そう言うとね、皆一様に嫌ーな顔するんですよ。
「ネタだろ?それ」って言ったり、中には本当に怖がってるのもいたりしますからね。
まあこっちはそんな反応を見るのが楽しいからそういうこと言う訳ですよ。
何人かで集まると、決まって「実はね…こんなことがあったんだ」みたいな感じで怪談を始めるんです。
で、自称霊感ありってことにしてる。
聞いてる連中もそんなこと本気で信じちゃいないんだろうけど、何となくその方が盛り上がりますからね。
ある時私の所属してるゼミと、他のゼミと合同でバーベキューをやることになったんですね。
飲んで食べて散々騒いでるうちに、段々と日が暮れてきた。
そうなってくると私の出番だ。
まあいつものように「実はね…」って怖い話を始めたんですよ。
一人話し終えるとまた一人が話し始める、っていう具合に大いに盛り上がりました。
で、なんかの拍子でもって話がフッと途切れた時にこう言うんですよ。
「こういう話をしてるとさ、霊が集まってくるってよく言うでしょ?実はさ、今来てるんだよね。ほら、あそこに木が生えてるでしょ。今、その木の陰から男がじぃーっとこっち見てるよ」って。
そう言うとね、皆一様に嫌ーな顔するんですよ。
「ネタだろ?それ」って言ったり、中には本当に怖がってるのもいたりしますからね。
まあこっちはそんな反応を見るのが楽しいからそういうこと言う訳ですよ。
292: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/06/23 19:34 ID:KhZkUKTP
そんなこんなでもう時間も時間だし、そろそろお開きにしようかってことになったんです。
「お疲れー」なんて言いながら、銘々で帰路につこうとしてる時に、女の子が一人、こっちに向かって歩いてきたんですよ。
見たことない顔でしたからね、他のゼミの子なんでしょうね。
皆で話してた一番端っこでもって黙って話聞いてた子なんですが、その子が私の所に来てこう言うんですよ。
「あなた本当は霊感なんてないでしょ」って。
勿論その通りなんですけどね、ぶしつけにそんなこと言われたもんだから、こっちも多少ムッとなって、「どうしてそう思うの?」って聞いてみた。
したらその子が、「あなたはさっき、あの木の陰から男がこっちを見てるって言ってたけど、そんな男、どこにもいなかった」って言うんですよ。
そりゃそうですよ。あれはその場を盛り上げるために、適当なこと言っただけなんですから。
でね、その子こう続けたんです。
「あなたの言っていた木にはそんな男はいなかったけど、その2本隣りの木から、女の人が逆さまになってぶら下がってたわ」
「その人、物凄く怖い顔であなたのこと睨んでた。『嘘つき、嘘つき』って言ってた」
「その人ね、あなたに付いて行くことにしたみたい。今、あなたの腰にしがみついてる」
「何するか分からないから、気をつけた方がいいよ」
「お疲れー」なんて言いながら、銘々で帰路につこうとしてる時に、女の子が一人、こっちに向かって歩いてきたんですよ。
見たことない顔でしたからね、他のゼミの子なんでしょうね。
皆で話してた一番端っこでもって黙って話聞いてた子なんですが、その子が私の所に来てこう言うんですよ。
「あなた本当は霊感なんてないでしょ」って。
勿論その通りなんですけどね、ぶしつけにそんなこと言われたもんだから、こっちも多少ムッとなって、「どうしてそう思うの?」って聞いてみた。
したらその子が、「あなたはさっき、あの木の陰から男がこっちを見てるって言ってたけど、そんな男、どこにもいなかった」って言うんですよ。
そりゃそうですよ。あれはその場を盛り上げるために、適当なこと言っただけなんですから。
でね、その子こう続けたんです。
「あなたの言っていた木にはそんな男はいなかったけど、その2本隣りの木から、女の人が逆さまになってぶら下がってたわ」
「その人、物凄く怖い顔であなたのこと睨んでた。『嘘つき、嘘つき』って言ってた」
「その人ね、あなたに付いて行くことにしたみたい。今、あなたの腰にしがみついてる」
「何するか分からないから、気をつけた方がいいよ」
293: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/06/23 19:35 ID:KhZkUKTP
それだけ言うと、その子、さっさと帰っちゃった。
私はっていうと、そんなこと言われたってどうすることも出来ませんよ。
何だアイツ、嫌なこと言うなぁって。
怖がらせたつもりが、逆に怖がらされちゃった。
ねえ、相手の方が一枚上手だったんだ。これは悔しかったですよ。
で、その話、信じた訳じゃないんですけど、どうにも気になったんですね。
だから次の日学校に行って、もう一度その子に会って話を聞こうと思ったんですよ。
ところがゼミの連中に聞いても「そんな子知らない」って言う。
「ええ?いたでしょ?髪はコレくらいの長さで、これこれこういう服を着てて」
ってその子の特徴を説明したんですけど、やっぱり知らないって言うんですよ。
他のゼミ生にも色々と聞いてまわったんですが、結局見つかりませんでした。
あれは一体何だったんでしょうねぇ…
今でも真相は謎のままですよ。
オチなくてすんません。
私はっていうと、そんなこと言われたってどうすることも出来ませんよ。
何だアイツ、嫌なこと言うなぁって。
怖がらせたつもりが、逆に怖がらされちゃった。
ねえ、相手の方が一枚上手だったんだ。これは悔しかったですよ。
で、その話、信じた訳じゃないんですけど、どうにも気になったんですね。
だから次の日学校に行って、もう一度その子に会って話を聞こうと思ったんですよ。
ところがゼミの連中に聞いても「そんな子知らない」って言う。
「ええ?いたでしょ?髪はコレくらいの長さで、これこれこういう服を着てて」
ってその子の特徴を説明したんですけど、やっぱり知らないって言うんですよ。
他のゼミ生にも色々と聞いてまわったんですが、結局見つかりませんでした。
あれは一体何だったんでしょうねぇ…
今でも真相は謎のままですよ。
オチなくてすんません。
297: 長文すまそ 04/06/23 21:46 ID:Y8KJ6/dt
この間台風が来て思い出した話。
一人暮らしを始めたばかりの頃、俺の住む県に台風が直撃した。
その夜は眠りをさまたげるほど、風がびょおお、と音を立てて吹き荒れ、俺は眠れずにいた。
そんな時だ。突如玄関のチャイムが、ピンポン、と鳴った。
こんな夜中に誰が?と思いつつ、俺は覗きレンズを覗き込んだ。
人がいる。
ぎょっとしたが、声をかけた。
「どなたですか」
「おう、○○、俺だよ」
「あれっ!?何だよお前、連絡もなしに」
その声は俺の友達の声だった。
だが、外が暗いのと、帽子を深々とかぶっているので、顔がよく見えない。
そんなことはどうでもいい、相手が友達だったという安心感に、「それにしてもお前、この嵐の中よく来たなあ」と言いながら鍵を開けはじめた。
だが、俺はそこで気が付いた。
<一体どうやって、この嵐の中を徒歩で来たのだ?>
彼には運転免許がない。
バスで来たとしても、バス停からここまで、少し歩かなければならない。
それに、こんな風の吹き荒れる夜に遊びに来るやつはまずいない。一体何の用が?俺はまた覗きレンズを覗いた。
「お前どうやって、ここに来たんだ?」
すると彼は、数秒の沈黙の後、顔面を思いっきり覗きレンズに近付けてきた。
顔がロウ人形の様に白く、目だけがリモコン操作されたようにギョロギョロとしていた。
それは俺の知っている彼ではなかった、いや、それどころか、それは人ではなかった。
そしてそれは、口をこれでもかとばかりに横にひろげ、にいぃっ、と笑った。
俺は腰が抜け、その場に座り込んでしまった。
我にかえると、急いでその友達に電話をした。
当然ながら、彼は来ていないと答えた。
その夜はますます眠れなくなってしまった。
一人暮らしを始めたばかりの頃、俺の住む県に台風が直撃した。
その夜は眠りをさまたげるほど、風がびょおお、と音を立てて吹き荒れ、俺は眠れずにいた。
そんな時だ。突如玄関のチャイムが、ピンポン、と鳴った。
こんな夜中に誰が?と思いつつ、俺は覗きレンズを覗き込んだ。
人がいる。
ぎょっとしたが、声をかけた。
「どなたですか」
「おう、○○、俺だよ」
「あれっ!?何だよお前、連絡もなしに」
その声は俺の友達の声だった。
だが、外が暗いのと、帽子を深々とかぶっているので、顔がよく見えない。
そんなことはどうでもいい、相手が友達だったという安心感に、「それにしてもお前、この嵐の中よく来たなあ」と言いながら鍵を開けはじめた。
だが、俺はそこで気が付いた。
<一体どうやって、この嵐の中を徒歩で来たのだ?>
彼には運転免許がない。
バスで来たとしても、バス停からここまで、少し歩かなければならない。
それに、こんな風の吹き荒れる夜に遊びに来るやつはまずいない。一体何の用が?俺はまた覗きレンズを覗いた。
「お前どうやって、ここに来たんだ?」
すると彼は、数秒の沈黙の後、顔面を思いっきり覗きレンズに近付けてきた。
顔がロウ人形の様に白く、目だけがリモコン操作されたようにギョロギョロとしていた。
それは俺の知っている彼ではなかった、いや、それどころか、それは人ではなかった。
そしてそれは、口をこれでもかとばかりに横にひろげ、にいぃっ、と笑った。
俺は腰が抜け、その場に座り込んでしまった。
我にかえると、急いでその友達に電話をした。
当然ながら、彼は来ていないと答えた。
その夜はますます眠れなくなってしまった。
302: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/06/23 23:08 ID:cZL64mwK
297さんの話を聞いて思い出したワタスの主人の話。
友達が遊びに来た(?)つながりということで・・・。
うちの主人は26歳のときに独立して自営業をおっぱじめました。
7~8年前の話です。
ある日の午後、小腹のへった主人はカップラーメンにお湯を入れ、いざ食べようとお箸を持ったその時。
「すいませ~ん」というお客さんの声。
「間が悪いな」と思いながら、お店に出ると高校時代の同級生(仮にA君としておきます)の姿が・・・。
「おぅ!久し振りっ!」と、世間話をいろいろしていたそうです。
Aくんは俺も結婚して子供も産まれてなにかと大変なんだ。などと言ってたそう。
世間話をしながらも、頭の片隅にカップラーメンが気にかかっていた主人。
Aくんに「そういえば、お前なにでここまで来たの?」と聞いたそうです。
「え?自動車だけど?」と言われて、なにかが気になった主人。
でも、なにが気になったのかはその時はわからなかったそうです。
つづきます。
友達が遊びに来た(?)つながりということで・・・。
うちの主人は26歳のときに独立して自営業をおっぱじめました。
7~8年前の話です。
ある日の午後、小腹のへった主人はカップラーメンにお湯を入れ、いざ食べようとお箸を持ったその時。
「すいませ~ん」というお客さんの声。
「間が悪いな」と思いながら、お店に出ると高校時代の同級生(仮にA君としておきます)の姿が・・・。
「おぅ!久し振りっ!」と、世間話をいろいろしていたそうです。
Aくんは俺も結婚して子供も産まれてなにかと大変なんだ。などと言ってたそう。
世間話をしながらも、頭の片隅にカップラーメンが気にかかっていた主人。
Aくんに「そういえば、お前なにでここまで来たの?」と聞いたそうです。
「え?自動車だけど?」と言われて、なにかが気になった主人。
でも、なにが気になったのかはその時はわからなかったそうです。
つづきます。
303: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/06/23 23:09 ID:cZL64mwK
つづきです。
うちは、店舗兼住居状態のすみかで2階が住居部分です。
突然Aくんが「ぢゃ、そろそろ俺帰るわ」と席を立ったそうです。
「帰るわ」という言葉になにかひっかかった主人でしたが、カップラーメンが心配だったため、「そうか。ぢゃ、またな。」と、とっとと二階に戻っていったそうな。
当然、二階には汁を吸って『あぁ~あ。』な状態のカップラーメンが・・・。
あぁ~あ。と、思ったときふと、
あいつ、車で来たって言ってたけどどこに車止めてたんだろ?
エンジンの音したっけ??
と、思ったんだそうです。
いつきたんだろ?
俺、耳だけはいいんだけどな?
裏の駐車場のことはあいつ知らないはずだし、仮に知っていても今日は雨降り。
あいつ、濡れてなかったよなぁ???
ごめんなさい。
もうちょっとつづきます。
うちは、店舗兼住居状態のすみかで2階が住居部分です。
突然Aくんが「ぢゃ、そろそろ俺帰るわ」と席を立ったそうです。
「帰るわ」という言葉になにかひっかかった主人でしたが、カップラーメンが心配だったため、「そうか。ぢゃ、またな。」と、とっとと二階に戻っていったそうな。
当然、二階には汁を吸って『あぁ~あ。』な状態のカップラーメンが・・・。
あぁ~あ。と、思ったときふと、
あいつ、車で来たって言ってたけどどこに車止めてたんだろ?
エンジンの音したっけ??
と、思ったんだそうです。
いつきたんだろ?
俺、耳だけはいいんだけどな?
裏の駐車場のことはあいつ知らないはずだし、仮に知っていても今日は雨降り。
あいつ、濡れてなかったよなぁ???
ごめんなさい。
もうちょっとつづきます。
304: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/06/23 23:10 ID:cZL64mwK
さらにつづきです。
数週間後、偶然また別の同級生にあったそうです。
「おぉ~!久し振りっ!お前、今なにやってんの?」
以下、会話。
同級生:そういえば、Aくんが亡くなった話聞いた?
主人:え?Aってこないだ、うち来たぜ?
同級生:それ、いつだよ?
主人:つい最近だよ。〇日ぐらいだったかなぁ?
同級生:・・・・・
Aくんと仲がよかったその同級生の話では、本当に急に亡くなってしまったようです。
風邪の菌が脳のほうにまわってしまい、ほんの数日のあいだに、意識が戻らないまま。
Aくんが主人の店に姿を見せたと思われるその頃、Aくんは、病院に意識がないまま入院していたということです。
なんでうちに来たのかわからないけど、あいつ、心残りがたくさんあったんだろうな・・・。と、言ってました。
でも本当に怖いのは、そんな体験をしながらAくんのおうちにお線香さえあげにいかなかった主人なんですが・・・
数週間後、偶然また別の同級生にあったそうです。
「おぉ~!久し振りっ!お前、今なにやってんの?」
以下、会話。
同級生:そういえば、Aくんが亡くなった話聞いた?
主人:え?Aってこないだ、うち来たぜ?
同級生:それ、いつだよ?
主人:つい最近だよ。〇日ぐらいだったかなぁ?
同級生:・・・・・
Aくんと仲がよかったその同級生の話では、本当に急に亡くなってしまったようです。
風邪の菌が脳のほうにまわってしまい、ほんの数日のあいだに、意識が戻らないまま。
Aくんが主人の店に姿を見せたと思われるその頃、Aくんは、病院に意識がないまま入院していたということです。
なんでうちに来たのかわからないけど、あいつ、心残りがたくさんあったんだろうな・・・。と、言ってました。
でも本当に怖いのは、そんな体験をしながらAくんのおうちにお線香さえあげにいかなかった主人なんですが・・・
309: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/06/24 01:17 ID:2bUeiwk6
あるHPからの転載。体験・創作不明。
私が大学生の頃。帰りにタバコを買おうと思って足を止めたときのことでした。
6、7歳位の女の子がそばに寄ってきたのです。
「こんにちは」
渡しは変な子だなと思いましたが一応「こんにちは」と返しました。
「なにしてるんですか」
「何ってタバコ買おうとしてるんだけど」
妙に話しかけてくるその子に私はついそっけない態度で接していました。
私が財布を出しタバコを買い終えるまでその女の子は「いい天気ですね」とか「何年生ですか」とか話しかけ続けてきました。
私は適当に答えていました。
私がそこを離れようとするとその子は
「お母さんが呼んでるから来てください」
と言って私の手を引っ張るのです。
私はいよいよおかしいと感じました。
私に用があるとでも言うのでしょうか。
私はなんとか誤魔化して帰ろうとしましたが、女の子はこちらを振り返りもせずに「呼んでますから」と言い続け私を連れて行こうとするのです。
私はその執念のようなものに引きずられるかのように女の子の後に付いていきました。
もしかしたら本当に困っているのかもしれない、と思いもしました。
私が大学生の頃。帰りにタバコを買おうと思って足を止めたときのことでした。
6、7歳位の女の子がそばに寄ってきたのです。
「こんにちは」
渡しは変な子だなと思いましたが一応「こんにちは」と返しました。
「なにしてるんですか」
「何ってタバコ買おうとしてるんだけど」
妙に話しかけてくるその子に私はついそっけない態度で接していました。
私が財布を出しタバコを買い終えるまでその女の子は「いい天気ですね」とか「何年生ですか」とか話しかけ続けてきました。
私は適当に答えていました。
私がそこを離れようとするとその子は
「お母さんが呼んでるから来てください」
と言って私の手を引っ張るのです。
私はいよいよおかしいと感じました。
私に用があるとでも言うのでしょうか。
私はなんとか誤魔化して帰ろうとしましたが、女の子はこちらを振り返りもせずに「呼んでますから」と言い続け私を連れて行こうとするのです。
私はその執念のようなものに引きずられるかのように女の子の後に付いていきました。
もしかしたら本当に困っているのかもしれない、と思いもしました。
310: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/06/24 01:19 ID:2bUeiwk6
5分ほど歩くと少し大きめの公園に着きました。
ブランコやジャングルジム、藤棚やベンチが見えます。
夕暮れ近いせいか、人影はありませんでした。
女の子は藤棚の方に私を連れて行きました。
その公園の藤棚は天井の他にも側面の2面にも藤が伸びるようになっていました。
中にはベンチがあるのでしょう。
女の子は「お母さん連れてきたよ」と藤棚の中に向かって呼びかけました。
私からは角度が悪くてそのベンチは見えませんでした。
中を覗きたかったのですが私の手をしっかり握っている女の子を振りほどくのがなんだか悪いような気がして出来ませんでした。
「すいません、うちの娘が」
と藤棚の向こうから声がしました。
普通の、何の変哲もない女の人の声でした。
ですがその声を聞いた瞬間、全身に鳥肌が立ち「ヤバい」という気持ちになったのです。
一刻も早くそこから逃げ出したくなりました。
ブランコやジャングルジム、藤棚やベンチが見えます。
夕暮れ近いせいか、人影はありませんでした。
女の子は藤棚の方に私を連れて行きました。
その公園の藤棚は天井の他にも側面の2面にも藤が伸びるようになっていました。
中にはベンチがあるのでしょう。
女の子は「お母さん連れてきたよ」と藤棚の中に向かって呼びかけました。
私からは角度が悪くてそのベンチは見えませんでした。
中を覗きたかったのですが私の手をしっかり握っている女の子を振りほどくのがなんだか悪いような気がして出来ませんでした。
「すいません、うちの娘が」
と藤棚の向こうから声がしました。
普通の、何の変哲もない女の人の声でした。
ですがその声を聞いた瞬間、全身に鳥肌が立ち「ヤバい」という気持ちになったのです。
一刻も早くそこから逃げ出したくなりました。
311: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/06/24 01:20 ID:2bUeiwk6
「わたし、遊んでくる」
と唐突に女の子が言い、藤棚のすぐ向こうにあるジャングルジムへ向かって行きました。私ははっと我に返りました。
「すいません、うちの娘が」
また、あの声がしました。なんの変哲もない声。今度は鳥肌も立ちません。
気のせいだったのか…?
私は意を決して藤棚の向こう側、ベンチの見える場所に
ほとんど飛び出すような勢いで進みました。
飛び込みざま、ばっとベンチを振り返ります。
…そこには少し驚いたような顔をした女性が座っていました。
肩くらいまでの髪をした30過ぎくらいの女性です。
「すいません、うちの娘が」
彼女は今度は少しとまどい気味にそう言いました。
…なんだ、普通の人じゃないか、そう思うと急に恥ずかしくなり
私は「ええ、まぁ、いえ」などと返すのが精一杯でした。
と唐突に女の子が言い、藤棚のすぐ向こうにあるジャングルジムへ向かって行きました。私ははっと我に返りました。
「すいません、うちの娘が」
また、あの声がしました。なんの変哲もない声。今度は鳥肌も立ちません。
気のせいだったのか…?
私は意を決して藤棚の向こう側、ベンチの見える場所に
ほとんど飛び出すような勢いで進みました。
飛び込みざま、ばっとベンチを振り返ります。
…そこには少し驚いたような顔をした女性が座っていました。
肩くらいまでの髪をした30過ぎくらいの女性です。
「すいません、うちの娘が」
彼女は今度は少しとまどい気味にそう言いました。
…なんだ、普通の人じゃないか、そう思うと急に恥ずかしくなり
私は「ええ、まぁ、いえ」などと返すのが精一杯でした。
312: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/06/24 01:21 ID:2bUeiwk6
私はその後、その女の子の母親と軽く世間話をしました。
天気がどうだの、学校がどうだの…とどうでもいい話なので省きますが。
母親も言葉少なですが普通に話していました。
女の子は藤棚のすぐ隣、私の背後にあるジャングルジムで遊んでいます。
そろそろ日も沈もうかという頃合い。
公園はオレンジ色に染まりつつありました。
私はふと、当初の目的を思い出しました。
何故私がここに連れてこられたのか、です。
そこで「あの、どうして僕をここへ…」と問いかけました。
その瞬間です。
「チエっ!!」(※注:仮名)と、もの凄い声で母親が叫びました。
おそらくあの女の子の名前。私はばっと背後のジャングルジムを振り返りました。
すると目の前に何かが落ちてきて鈍い音と何かの砕ける音が足下でしました。
天気がどうだの、学校がどうだの…とどうでもいい話なので省きますが。
母親も言葉少なですが普通に話していました。
女の子は藤棚のすぐ隣、私の背後にあるジャングルジムで遊んでいます。
そろそろ日も沈もうかという頃合い。
公園はオレンジ色に染まりつつありました。
私はふと、当初の目的を思い出しました。
何故私がここに連れてこられたのか、です。
そこで「あの、どうして僕をここへ…」と問いかけました。
その瞬間です。
「チエっ!!」(※注:仮名)と、もの凄い声で母親が叫びました。
おそらくあの女の子の名前。私はばっと背後のジャングルジムを振り返りました。
すると目の前に何かが落ちてきて鈍い音と何かの砕ける音が足下でしました。
314: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/06/24 01:22 ID:2bUeiwk6
ゆっくりと足下に視線を向けるとあの女の子、チエという女の子が奇妙にねじくれて倒れていました。
体はほぼ俯せなのに顔は空を向いています。
見開いた目は動きません。
オレンジ色の地面に赤い血がじわじわと広がっていくのを私は呆然と見ていました。
警察、救急車、電話…などと単語が頭の中を飛び交いましたが体は動かなかったのです。
そのとき女の子がピクリと動き、何事かを呟きました。
まだ生きてる!
と私は走り寄り女の子が何を言ってるのか聞き取ろうとしました。
「…かあ…さ…」
お母さんと言ってるのか!?
私は藤棚を振り返りました。
ですが彼女の母親の姿はそこにはありませんでした。
そういえば…
最初に叫んだときから母親はここへ駆け寄ってもきていません。
助けを呼びに行ったのでしょうか。
体はほぼ俯せなのに顔は空を向いています。
見開いた目は動きません。
オレンジ色の地面に赤い血がじわじわと広がっていくのを私は呆然と見ていました。
警察、救急車、電話…などと単語が頭の中を飛び交いましたが体は動かなかったのです。
そのとき女の子がピクリと動き、何事かを呟きました。
まだ生きてる!
と私は走り寄り女の子が何を言ってるのか聞き取ろうとしました。
「…かあ…さ…」
お母さんと言ってるのか!?
私は藤棚を振り返りました。
ですが彼女の母親の姿はそこにはありませんでした。
そういえば…
最初に叫んだときから母親はここへ駆け寄ってもきていません。
助けを呼びに行ったのでしょうか。
315: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/06/24 01:23 ID:2bUeiwk6
「お…いちゃ…」
再び女の子が呟いたので私はそちらの方を向きました。
大丈夫だから、お母さんが助けを呼んでくれるから、とそんなことを女の子に言ったような気もします。
でも気休めです。
どう見ても首が折れているようにしか見えませんでした。
私は今ここにいない彼女の母親に怒りを覚えました。
「おか…さんが……よんで…か…」
女の子はまだ呟いています。……おかあさんが呼んでるから…?
私は上、ジャングルジムを見上げました。
そこにはさっきの母親がぶら下がっていました。
濁った目、突き出た舌、あまり書きたくない。死人の顔です。
そして母親の外れた顎がぐりっと動き、「すいません、うちの娘が」あとはあまり覚えてません。
私はその時に気を失ったのだと思います。
私は気づくと夜の公園で呆けていました。
そのジャングルジムはその後取り壊されたと記憶しています。
再び女の子が呟いたので私はそちらの方を向きました。
大丈夫だから、お母さんが助けを呼んでくれるから、とそんなことを女の子に言ったような気もします。
でも気休めです。
どう見ても首が折れているようにしか見えませんでした。
私は今ここにいない彼女の母親に怒りを覚えました。
「おか…さんが……よんで…か…」
女の子はまだ呟いています。……おかあさんが呼んでるから…?
私は上、ジャングルジムを見上げました。
そこにはさっきの母親がぶら下がっていました。
濁った目、突き出た舌、あまり書きたくない。死人の顔です。
そして母親の外れた顎がぐりっと動き、「すいません、うちの娘が」あとはあまり覚えてません。
私はその時に気を失ったのだと思います。
私は気づくと夜の公園で呆けていました。
そのジャングルジムはその後取り壊されたと記憶しています。
319: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/06/24 07:10 ID:sTbkbqr3
去年の夏、福井県の某キャンプ場に友人四人で行った。
そこは目の前がすぐ海水浴場になっているため、海のシーズンになると毎年このメンバーで訪れるキャンプ地だった。
夏の海を堪能し、夜はお決まりのバーベキュー。
ビールを飲みながら、話題は尽きることなく楽しい時間は過ぎていく。
周りの談笑する声も夜が更ける程に少なくなっていた。
そろそろ自分達も寝ようかということになり、テントにもぐりこむ。
波の音を聞きながら、ビールの酔いも手伝って吸い込まれるように眠りに落ちていった。
「おい!」その声で目が覚めた。
「水をくれ。」
テントの入口を見ると、だれかが立っていて、入口から手だけをテント内に突き出してもう一度言った。
「水くれ。」
あまりに普通の会話の調子だったので「ほらよっと。」と自分の頭の上にあった水筒を手渡した。
先に起きた友達のうちのだれかだろう・・・そう思ったから。
しかし、水筒を手渡してテント内に視線を戻してみると友人3人、しっかり寝てる。
入口を振り返ると、去っていく足音もなく、もうそこにはだれもいなかった。
すぐにテントからはいずりでて周りを見た。
明け方の静かなキャンプ場。
起き出ている者は自分しかいない。
よく考えるとゾクッとしそうだったので考えるのをやめ、友人を起すのも気が引けたので、砂浜を散歩して気を紛らすことにした。
散歩しなきゃよかった。
波打ち際で見つけたもの・・・俺の水筒・・・。
そこは目の前がすぐ海水浴場になっているため、海のシーズンになると毎年このメンバーで訪れるキャンプ地だった。
夏の海を堪能し、夜はお決まりのバーベキュー。
ビールを飲みながら、話題は尽きることなく楽しい時間は過ぎていく。
周りの談笑する声も夜が更ける程に少なくなっていた。
そろそろ自分達も寝ようかということになり、テントにもぐりこむ。
波の音を聞きながら、ビールの酔いも手伝って吸い込まれるように眠りに落ちていった。
「おい!」その声で目が覚めた。
「水をくれ。」
テントの入口を見ると、だれかが立っていて、入口から手だけをテント内に突き出してもう一度言った。
「水くれ。」
あまりに普通の会話の調子だったので「ほらよっと。」と自分の頭の上にあった水筒を手渡した。
先に起きた友達のうちのだれかだろう・・・そう思ったから。
しかし、水筒を手渡してテント内に視線を戻してみると友人3人、しっかり寝てる。
入口を振り返ると、去っていく足音もなく、もうそこにはだれもいなかった。
すぐにテントからはいずりでて周りを見た。
明け方の静かなキャンプ場。
起き出ている者は自分しかいない。
よく考えるとゾクッとしそうだったので考えるのをやめ、友人を起すのも気が引けたので、砂浜を散歩して気を紛らすことにした。
散歩しなきゃよかった。
波打ち際で見つけたもの・・・俺の水筒・・・。
323: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/06/24 09:26 ID:2HAQ1mjs
向こう側の人は咽喉乾いてる人多いね。
水ないのかなぁ。
水ないのかなぁ。
引用元: https://hobby5.5ch.net/test/read.cgi/occult/1087654494/
Comment (4)
なんか急に言葉遣いが変わってワロタ
みつこ
が
しました
みつこ
が
しました
みつこ
が
しました
みつこ
が
しました
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