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543: 1 04/08/08 00:20 ID:dn/Z58ud
俺がまだ宮城の山奥に暮らしていた高1の時の事。
俺は幼い頃より、爺さんの指導で空手の修行を十数年近く続けていた。
この日も俺は、学校の帰りに舗装されていない山道をMTBでガシガシと昇っていった所にあった、とある山の山頂付近にある自分だけの秘密の特訓場所で1人黙々と空手の特訓に励んでいた。

そして日も落ち辺りもすっかりと暗くなってきた頃、一通り特訓を終えた俺は、腹も減って来た事だしそろそろ家に帰るかなと、汗を拭おうとタオルを手にしようとした。
その時、俺は何者かの視線を感じとった。
こんな山の中には俺の他には人は居ないハズ・・・何だ?
俺は辺りを見回し、どうやらその視線を送っていたと思われる奴の正体をつきとめた。
そいつは猿だった。
14、5メートル程離れた、木の陰からコチラの様子を窺っている。
この辺りで野生の猿は別に珍しいモノではないのだが、俺はこの時、何故かぞくりと戦慄を感じていた。

544: 2 04/08/08 00:26 ID:dn/Z58ud
そいつは無表情に俺を見つめていた。
敵意とか、好奇心とかそういったモノは、この猿の眼差しからは全く感じ取れず、ただ真っ黒い目で俺をじっと見つめていたのだ。
宮城県では、野生の猿にエサを与える事は禁じられていたし、何となくこの不気味な猿に、俺は心情的にもかかわり合いを避けたかったので、そのまま、この特訓場所の入り口に止めてあるMTBの所まで、猿を無視して歩き始めた。
猿の方へ顔を向けない様、ただ前方だけを見つめて歩いていたのだが、その間、猿の視線は常に背中に感じていた。
そんなこんなで、MTBの止めてある場所まで辿りついた俺は、さっさと家に帰ろうと、MTBに跨がってさぁ漕ぎだそうした瞬間、MTBの前輪がパンクしている事に気が付いた。

「さっきまではなんともなかったのに・・・」
パンク修理の道具を持ち合わせてなかった俺は、仕方なくMTBを押して山を下ろうとした。
すると前方に、さっきの猿がいつのまにか立ち塞がっていた。
錆び付いた釘を手にしながら・・・

545: 3 04/08/08 00:33 ID:dn/Z58ud
「・・・この猿が、パンクさせたのか?」
俺の頭には一瞬この様な考えが過ったが、そんなバカな事あるかとすぐにこの考えを振り払った。
そして俺は猿が立ち塞がっている場所を避けて、猿の脇を通り抜けようと、MTBを押しながら山道の端の方を通ろうとした。
そして猿の脇を通り抜けようとしたその瞬間、「キキッ」と鳴き声がしたかと思うと、猿が俺に向かって体当たりをかまして来たのだ。
この山道は道幅が1メートルちょっと程しかなく、道の外側は木々の生い茂った緩やかな斜面になっていた。
不意を突かれての体当たりだった事もあって、俺はMTBもろとも山の斜面を転がり落ちてしまったのだ。
俺は斜面を転がり落ちていく間に、木の幹や地面から突き出た岩等に、身体をしたたかに打ち付け、身体全身を打撲してしまい、左手首の骨は折れてしまっていた。

俺の身体は斜面の途中にあった大きな木にひっかかって、ようやくその場に止まる事が出来た。
しかし、俺は全身からの痛みでしばらく身動きがとれないでいた。
その時、またあの鳴き声が聞こえて来た。
「キキッ」

546: 4 04/08/08 00:41 ID:dn/Z58ud
俺はどうにか上半身だけを起こし、どこから鳴き声が聞こえて来たのかを確認しようとした。
しかし辺りはすでに真っ暗闇になっており、どんなに目を凝らしてみても2~3メートル先にも何があるのか分からない状態だった。
と、その時、俺の右頬に凄まじい痛みと衝撃が走り、俺は上半身ごと地面に叩きつけられたのだ。
「・・・なんだ」俺は痛みよりも、一体、今、俺の身体に何が起こったのかという事で、頭の中が真っ白になっていた。
「キキッ」また、あの声だ・・・まっ、まさか!?・・・「ぐはっ・・・」倒れ込んでいた俺の腹に、今度は衝撃が走った。
「くそっ・・・さっきの猿の野郎か・・・」
俺は、どうやらあの不気味な猿から攻撃を受けているらしいぞと、その時点でようやく悟ったのだった。

547: 5 04/08/08 00:47 ID:dn/Z58ud
「くそっ、なんなんだあいつは・・・」
俺は、なんで猿から攻撃を受けなければならないのか訳もわからないままに、つぎの猿の攻撃に備えて受けの体制をとった。
視界がきかなくても、俺に攻撃をしようと近づいて来た際に、奴は必ず物音を立てるハズ。
その際にカウンターで渾身の正拳突きを食らわしてやるつもりだった。
この時、左手首の骨が既に折れている事は分かっていたので、長引いたりしたらこっちらが圧倒的に不利になってしまう。
というか、今の時点でもこちらの方が分が悪い。
とにかくチャンスは数少ないという事だ。

ガサ、ガサ、「キキッ」来た!!近い・・・目の前にいる・・・俺は腰の回転を効かせ、渾身の正拳突きを放った。グチュ!!ん!?・・・な、なんだ、この手触りは・・・俺は拳に、ヌルヌルとした生温い嫌な感触を感じていた。
そして、暗闇の中から低い唸り声が聞こえて来た。

「グェェェェェェッ!!ィテェ、ガガッガ!!テメェ、コロ・・ス!!ゼッテェェェコロオオオス!!」
俺はすげぇビビって、身体の痛みも忘れて斜面を駆け下りて逃げた。
今でも思い出すと背筋が凍る体験だった。
・・・俺は、いったい何と戦っていたのだろうか?
おわり

548: 本当にあった怖い名無し 04/08/08 00:52 ID:6HJBo1Cw
これは私が去年バイト場で体験した話です、、。
かなり長いし、つまらないかもしれないので悪しからず。
私のバイト先は超大型食品スーパーで、一日11時間労働など当たり前です。
社員に至っては13時間働く人も。
そんな人手不足の中、納品が79台と大変多いときがありました。
(普段は30台~50台)そのときは私がバイト仲間に電話しまくって5人が臨時で着てくれることに。
k氏、y氏、o氏、i氏、は到着したのですが、最後の一人のt氏がいつまで待っても来ない。
とうとう時間になっても現れず、その日のバイトは総勢12人で深夜3時まで続きました。
翌日は日曜日だったので朝6時から開店なのであと3時間しかありません。

y氏「あと3時間後にはまた労働かよ~・・・。」
k氏「辛すぎだよなぁ~。」
私「それはそうとt氏はなぜ来なかったんだろ?」
y氏「知るか!あんな裏切り者!」
i氏「つか俺このバイトやめたいよ・・・。」
o氏「まぁまぁ、それよりみんなこの後どうする?三時間しかないならこのままホテルで寝ない?」
私「あ!それいいかも!俺はその話乗った!みんなは?」
k氏・y氏・i氏「「「俺たちもいいぜ。」」」
o氏「よし!決まり!この近くのムーン○○ト行こうぜ」
一同「そこラブホじゃねぇかよ(笑)」
o氏「まぁいいじゃん(笑)」
などと会話は進み、ホテルへ向かう一同。

549: 本当にあった怖い名無し 04/08/08 00:53 ID:6HJBo1Cw
ホテルへ着き、部屋を取りみんなで川の字で床についたはずでした・・・。
ところが寝始めて一時間もしない内にみんながみんな起きはじめたのです。
o氏「・・・なぁ・・・t氏が夢に出てきた・・・。」
私・y氏・i氏「「「俺も・・・。」」」
そこでみんなは自然と口ごもって何も言わず固まってまた寝始めました。
後日この話をこの面子でしたとき、みんな見た夢は一緒だったのです。

t氏「79台かよ~・・・。何時になるかわかんねぇな~」
などと呟くt氏私たちはバイクを運転するt氏の斜め後ろで一部始終を見る羽目に。
そこはお世辞にも見通しがいいとは言えない十字路なのですがt氏は信号が青なのでノンストップで通過しようとしたとき、信号無視のトラックの側面に突っ込んで行きました。
t氏は即死、トラックはひき逃げでそのまま闇に消えていきました。
ここでみんな目を覚ましたのです。

550: 本当にあった怖い名無し 04/08/08 00:54 ID:6HJBo1Cw
日曜日になってもt氏とは連絡がつかず朝6時から働き始めて休息を入れながらもう時間はpm9時。
みんなで冷凍食品の品だしをすることになり超大型冷凍庫に入ることに。
目的の商品を取り出し私とy氏で扉を閉める。
(錆びてて重いんですよ。)
品だしをすること30分ほど。

社員「おいy!ちゃんと扉閉めろ!解けちまうだろうが!」
y氏・私「ちゃんと閉めましたよ?」
社員「5cmくらいあいてたぞ」
ここでy氏と私は目を合わせ一緒に扉を閉めにいきました。
仕事に戻り5分もしないうちに同じ社員から同じことを言われる。
さすがにおかしい!という事になり休憩を貰い冷凍庫がなぜ空くのかy氏と私で見ることに。
ガチャン!と大きな音を立てて完全に閉まる重い扉。
この扉は開けるときも物凄い力を必要とする。

551: 本当にあった怖い名無し 04/08/08 00:55 ID:6HJBo1Cw
扉を見守ること早8分。
y氏「あかねーじゃん」
私「だねぇ。」などと談笑になり始めたそのとき、「「ガチャ・・・・」」と扉が5cmほど開いたのです。
y氏と私は目を見合わせ何かの間違いだろうと再度を扉を閉める。
今度は閉めて30秒もしない内にガチャ・・・。と開く。
流石に怖くなったので社員に扉が壊れてると話しバイト仲間全員で商品を第二冷凍庫に入れ替える。
しかし、扉は壊れておらず、ただの骨折り損くたびれもうけとなってしまった。
このまま仕事を続け、仕事を終えた後、昨日の面子で冷凍庫を検証することに。
やはり、5分おきくらいに開く扉。
何度目だろうか・・・3度・・いや、4度ほど繰り返し、また閉めたそのとき「なんで俺だけなんだよ・・・。」空耳ではなかった。
みんな聞こえていた。
その声は紛れもなくt氏のものだった。

552: 本当にあった怖い名無し 04/08/08 00:57 ID:6HJBo1Cw
翌日、t氏の親がバイト場に電話して来てすべての事実を知った。
t氏は土曜の夜急遽バイトが入り、バイクで慌てて出て行って例の十字路でひき逃げされて即死。
その事実を聞いたとき私たちは背筋が凍るような思いでした。
私たちはその日限りで4人一緒に辞めてそれぞれバラバラの道を進みました。
これが私が経験した唯一の恐怖体験です。
そしてこの話には続きがあります。
私達が辞めたあとスーパーは極度の人手不足で一時閉店するほどに。
表向きは「人手不足」でしたが仲のよかった社員に真相を聞いたとき私は確信しました。
t氏が呪っていると。

話の内容は私たちが辞めて一ヶ月後店長が謎の変死。
その後3日後今度は主任が過労死。
主任の死から一週間後、食品担当の社員が自殺。
私達面子はみんなで集まりt氏のお墓参りをしてその後二度と会いませんでした。
そのスーパーは今でも営業しています・・・。私達全員が辞めたあとほかの他店から派遣された新しい人達で再建したそうです・・・。
駄文スマソ。
これでおしまいなのでロムらせていただきます(w

566: 本当にあった怖い名無し 04/08/08 07:38 ID:bTuDAPbC
実体験なので、まったく怖くないです…
1998年8月、お盆休みに当時高崎に住んでいた友人と連れだって、ドライブに出かけた。
特にあてもなく、関越を水上で降りて利根川の源流や尾瀬を抜けて日光等々、ふらふらと。
午後になり、さて宿をどうするかという段になった。
当時、月2箇所ぐらいのペースで出張のある仕事に就いていた私は、前日当日に宿を取るなど朝飯前と自負していた。
ガイドブック片手に携帯であちこち電話をしたが、時期はお盆の真っ最中、しかも週末とあって、近場の温泉宿は殆ど満室。友人にうそぶいていた私の額に、うっすらと汗が浮いてきた頃、○神温泉の文字が目に入った。
当時この名前を知らなかった私は、「ここはマイナーだろ」と思い、とりあえず目に留まった一軒の宿に電話した。
名前は○○荘。ホテル~や~旅館など器の大きそうな宿にことごとく振られていたので、この名前が真っ先に目に付いた。
電話には番頭格らしき中年男性が、比較的丁寧な物腰で出た。
「これから2人なんですが、空いてます?」
「え~っとですね、う~ん、少々お待ち頂けますか?」
対応は微妙だった。

1分近く待たされ、こりゃ次あたるかと電話を切ろうとした時、「もしもし」と、先ほどとは別の中年女性が対応に出た。
「今どちらですか、一応、手狭になりますが一部屋ご用意できますが」
「1時間ほどで着けると思います、お願いします」
日も傾きかけてきていた。
即決だった。

567: 本当にあった怖い名無し 04/08/08 07:40 ID:bTuDAPbC
>>566続き

宿は案の定古かった。
歴史を感じさせるなどという情緒などなく、築20~30年くらいの単なる古びた2階建ての宿だった。
2階の突き当たりにある「ききょうの間」という部屋に通された。
6畳間に2畳程の板間とトイレが付いた、本当に狭い部屋だった。
おそらく、普段は従業員が使用してる部屋なのだろう、仲居さんは、しきりに「すいません」と繰り返していた。
風呂は以外にも広く、温泉はかけ流しだった。
「だろっ」っと、ほくそえんだ私を見て友人は「まあまあだな」と笑った。
朝が早かった為、夕食のビールが効く。
途中トイレにたつと、2人の仲居さんが私を見て立ち話を中断し、妙な愛想笑いを浮かべた。
睡魔が程よく回っていた為、さほど気にしなかった。

友人の驚異的な大イビキで目が覚めた。
部屋の明かりは友人が消したのであろう、さて、寝たのは何時だったのか…ぼ~っとした頭で考えて、さぁもう一眠りだと思うが、隣がうるさい。
「んっ?」と思った。
右手に板間がある位置のふとんで寝ていた私は、仕切りの障子が開いていることに気づいた。
何故か気になる。
普段ならどうでもいいことが、何故か気になる…
「閉めなきゃ、閉めなきゃ」と何故かしきりに思っている。
体を起こそうとした瞬間、金縛りにあった。
幼少の頃から疲れたとき、金縛りにあうことには慣れていた私は、「またかよ」とうんざりしながらも、少しづつ気合を入れて解く作業に転換した。
だが、いつもと違う。
頭は金縛りを早く解かねばと考えているのだが、目を板間の方向から離せない。それでも、指先から徐々に動くよう気合を入れる。
恐怖感よりもこの動けない苦痛が嫌いだといつもは思っているが、この日は何故か怖い。
真夏の空調も無い部屋なのに、体温が低下してゆくのが分かる。

568: 本当にあった怖い名無し 04/08/08 07:42 ID:bTuDAPbC
>>567続き

どのくらい時間がたったのか、なんとか金縛りが解けた。
浅く持ち上げていた体を、ゆっくりとふとんに沈めた。
耳鳴りがしていたので気づかなかったが、友人はまだ大イビキをかいている。
「うるさいな」と寝返りをうった。

軍人がいた。
私と友人との間に軍人、いや、正確にいうとそれらしき帽子を目深にかぶった者が正座し、板間の方向を凝視していた。
気が付くと朝だった。「おはようさん」と朝風呂からサッパリした顔の友人が戻ってきた。
「イビキうるさいよ」と軽く文句を言いつつ、昨日のことは夢だろうと記憶を打ち消していた。
板間の古びた赤いビニールの椅子に腰掛けようと引いたとき、ふと気づいた。
その椅子には、うっすらと埃がかかっていた。
その時思った。
この部屋は普段人の出入りが無いんだな、何らかの理由でと。大広間での朝食の時、電話に出た女将らしき人がいたので、それとなく聞こうかとも思ったが、忙しそうなのでやめた、というより、その時点でも今でもあれは夢だと思っている。
長文、駄文スマソ。

591: 566 04/08/08 17:59 ID:bTuDAPbC
昨年(2003)の6月頃、仕事で○神温泉の近くへ行った。
沼田ICから国道120号○割の滝を越え右折した所に、当時「鎧橋」という古い橋が架かっていた。
私と先輩は、旧橋から新橋に架け替える為の現地調査に訪れた。
朝6時に東京を発ったので、夕刻には仕事を終えていた。
その間、やたらと世話を焼いてくれた年の頃40代後半の近所のオバサンがいた。
「この辺りは山菜がたくさん取れるでしょうね」と先輩が言えば、弁当時に山菜の天ぷらを山ほど振舞ってくれたり、休憩時には冷えた麦茶をご馳走してくれた。
なんでも「鎧橋」という名称は、源氏だか平家だかの落ち武者が川の大岩に鎧を取って一休みしたという伝説からついたとか。
なるほど川を見下ろすとコンテナ大の大岩があった。
若い頃は保険の営業をしていたという、おしゃべりなオバサンは私が帰り仕度をしている時に一言、「人柱が立たなきゃいいけどね」と。

「えっ、どういう意味ですか?」と訊ねると、「いや、犠牲者というかね、死人が出なきゃいいってこと」と普通に答えた。
旧橋の工事のときに作業員が一人死んだと言う。
(いやなこと言うババァだな)
と思ったが、オバサンが去り際に小声で、「今日は無かったね」と呟いたとき、心底ゾッとした。
今は新しい「鎧橋」が架かっていると思います。
死人が出たかどうかは知りません。


引用元: https://hobby5.5ch.net/test/read.cgi/occult/1091367301/