image (2)


526: 荷台の上 1/3 04/11/05 15:21:19 ID:PWJDHAY3
待ち合わせ場所は友人の下宿から歩いてすぐのファミレス。
いい御身分である。私の家からはバイクで20分掛かるのに...。
目的地の史跡には電車で行くので朝5:30に出発。
バイクかっ飛ばして向かう。
エリミネーター400。
車には極力乗りません、何か後ろに『いらないモノ』を乗せそうなので..

店に着くと窓際に友人が座っているので窓に水平に停車する。
長い髪に無精髭。ちゃんとした服着てなければホームレスにしか見えない。
自称『視えるが祓えない』友人である。
私に気づくと友人は薄笑いで手招きを始める。
店に入って席に近づくと何が面白いのやら半分噴出しながら笑顔で言う。

『お前、相変わらずお約束やね』
「いきなり何や」
『ん』
指差す先を見るとバイクの荷台。
『うらやましいなお前、子供にも好かれやすいんやな』
「は?」
『後ろの荷台にちょこんと座ってる』
「またまた、俺が『視えん』からって騙すなよ」
『んータイヤ見てみ。あんな物自分で付けたか?』

527: 荷台の上 2/3 04/11/05 15:22:18 ID:PWJDHAY3
視線を後ろに移す。
私は思わず「うげっ」と洩らした。
後輪の空気入れの金具にキーホルダーがぶら下がっていたのだ。
遠目にウサギか猫だか人形が付いてるのが分かる。
勿論自分で付けるハズは無いし誰かに付けられた覚えも無い。
まさに家を出る直前、U字ロック外すためにその部分に触れていたし家を出てから寄り道せず20分間走りっぱなしだった。
誰かが触れるヒマもない。
「何で?アレが勝手にくっ付いたってんか?」
『かもな』
「んなアホみたいな事...」
『えっと、お前ココ来るとき明○書店の前通るよな?こないだ女の子轢かれたって知ってるか?』
「..んぁ、交差点に花束あったわな」
『手ェ合わせたりしたか?』
「運転中にするかよ!」
『..じゃあ現場通る時に少しでも「かわいそう」だとか思ったか?』
「ぅえ!?」

OK、その通り。
ファミレスの手前の本屋。
信号待ちで視界の左に花束。
私は確かに「かわいそうやな」と呟いてた。

528: 荷台の上 3/3 04/11/05 15:23:12 ID:PWJDHAY3
『あーあーやっぱなぁ』
独りごちる友人「何や、そんなモン誰だって..」
『まぁ、一般人はねお前は別。優しそうやからくっ付いて来るんやろなぁ』
『面白そうやから話さんで置こうと思ったケドも、一応感謝せぇよ。ワンピース着た可愛い女の子だ』
「酷ぇ(・д・;」「付いて来んじゃないんか?ヤバいんじゃないのか?今日は中止だよな?な?(必死)」
『いや、何か珍しい事にお前じゃなくてバイクの方に憑いたっぽいぞ。』
『どうせバイク置いて電車で行くんだからええやろ』
「良くねぇよ。帰りも乗るんだぞ俺は」
『あー大丈夫。放って置いたらそのウチ消えてくれるって...多分』
「多分ってお前..」
『もう直ぐ電車来るから行くか。あの子に手でも振っておけ。』

結局史跡廻り行った後、半泣きで帰宅しました。
その後荷台の上に塩盛って半泣きで般若心経と九字切り。
2日後友人に来て視てもらった時には居なくなってたみたいです。
友人には『死人には極力同情しない方がいいぞ』と釘を刺されました。

565: 1 04/11/06 07:53:10 ID:F6I4RtOm
建築法だか何だかで5階(6階かも)以上の建物にはエレベーターを設置しないといかんらしい。
だから俺が前住んでいた高速沿いのマンションにも、当然ながらエレベーターが一つあった。
六階に住んでいた俺が階段を使うことは全くといっていいほどなかった。
まあ、多分誰もがそうだろう。
来る日も来る日もエレベーターのお世話になった。
階段は下りるならともかく昇るのはなかなかにツライ。
だが、ツライのは分かっていても、今の俺は専ら階段しか使わない。
大学の講義がない平日の昼頃、俺はコンビニでメシを買ってこようと部屋を出た。

1階に下りるのには当然エレベーターを使う。
エレベーターは最上階の8階に止まっていて、今まさに誰かが乗るか降りるかしているところのようだった。
俺は階下のボタンを押し、エレベーターが下りてくるのを待った。
開いたエレベーターのドアの向こうには中年のおばさんが一人いた。
ちょくちょく見かける人だったから、多分8階の住人だったんだろう。
軽く会釈してエレベーターに乗り込む。
1階のボタンは既に押されている。
4階で一度エレベーターが止まり、運送屋の兄ちゃんが乗ってきた。
3人とも仲良く目的の階は1階だ。
だが。エレベーターは唐突に3階と2階の間で止まってしまう。
一瞬軽いGが体を押さえつけてきた。
俺を含めた室内の3人は3人とも顔を見合わせた。

566: 2 04/11/06 07:54:50 ID:F6I4RtOm
何だ。故障だろうか。
停電、ではないようだ。
エレベーター内の明かりには異常がない。
「どう……したんすかね」
俺がぼそりと呟く。
おばさんも運送屋も首を傾げる。
暫く待っても動く気配がない。

と、運送屋が真っ先に行動した。
彼は内線ボタンを押した。
応答がない。嘆息する運送屋。
「一体どうなってんでしょう」
運送屋の疑問は俺の疑問でもあった。
多分数字にしてみれば大した時間じゃなかった筈だ。
沈黙は3分にも満たないくらいだったろう。
それでも漠然とした不安と焦りを掻き立てるには十分な時間だった。
何となくみんなそわそわし始めた頃、エレベーターが急に稼動を再開した。
おばさんが短くわっと声を上げる。
俺も突然なんでちょっと驚いた。

しかし、だ。押しているのは1階のボタンだけだというのに、どういうわけか下には向かわない。
エレベーターは上に進行していた。
すぅっと4階を抜け、5階、6階……7階で止まり、がらッとドアが開いた。
俺は訝しげに開いたドアを見る。
全く、何なんだ。一体なんだっていうんだこれは。

567: 3 04/11/06 07:56:24 ID:F6I4RtOm
「なんか不安定みたいだから」
おばさんがエレベーターを降りながら言った。
「なんか不安定みたいだから、階段で降りる方がいいと思いますよ。また何が起こるか分からないし」
「そりゃそうですね」
と、運送屋もエレベーターを降りた。
当然だ。全く持っておばさんの言うとおりだ。
今は運良く外へ出られる状態だが、次は缶詰にされるかもしれない。
下手をすれば動作不良が原因で怪我をする可能性もある。
そんなのはごめんだ。
俺もこの信用できないエレベーターを使う気などはなく、二人と一緒に降りようと思っていた。

いや、待て。
何かがおかしい気がする。
エレベーターの向こうに見える風景は、確かにマンションの七階のそれである。
だが……やけに暗い。
電気が一つも点いていない。
明かりがないのだ。通路の奥が視認できるかできないかというくらい暗い。
やはり停電か?そう思って振り返ってみると、エレベーターの中だけは場違いなように明かりが灯っている。
そうだ。動作に異常があるとはいえ、エレベーターは一応は稼動している。
停電なわけはない。
どうも、何か変だ。違和感を抱きつつ、俺はふと七階から覗ける外の光景に目をやってみた。

568: 4 04/11/06 07:58:49 ID:F6I4RtOm
なんだこれは。空が赤い。
朝焼けか、夕焼けか?
だが今はそんな時刻ではない。
太陽も雲も何もない空だった。
なんだかぞくりとするくらい鮮烈な赤。
今度は視線を地に下ろしてみる。真っ暗、いや、真っ黒だった。
高速やビルの輪郭を示すシルエット。
それだけしか見えない。マンションと同じく一切明かりがない。
しかも。普段は嫌というほど耳にする高速を通る車の走行音が全くしない。
無音だ。何も聞こえない。
それに動くものが見当たらない。

上手くいえないが、「生きている」匂いが眼前の風景から全くしなかった。
ただ空だけがやけに赤い。
赤と黒の世界。
今一度振り返る。
そんな中、やはりエレベーターだけは相変わらず明るく灯っていた。
わずかな時間考え込んでいたら、エレベーターのドアが閉まりそうになった。
待て。どうする。降りるべきか。
それとも、留まるべきか。

569: 5 04/11/06 08:00:34 ID:F6I4RtOm
今度は特に不審な動作もなく、エレベーターは大人しく1階まで直行した。
開いたドアの向こうは、いつもの1階だった。
人が歩き、車が走る。生活の音。外は昼間。見慣れた日常。安堵した。もう大丈夫だ。俺は直感的にそう思ってエレベーターを降りた。
気持ちを落ち着けた後、あの二人のことが気になった。
俺は階段の前で二人が降りてくるのを待った。
しかし、待てども待てども誰も降りてこない。15分ほど経っても誰も降りてこなかった。階段を下りる程度でここまで時間が掛かるのはおかしい。

俺はめちゃくちゃに怖くなった。
外へ出た。
何となくその場にいたくなかった。
その日以来、俺はエレベーターに乗りたくても乗れない体質になった。
今は別のマンションに引越し、昇降には何処に行っても階段を使っている。
階段なら「地続き」だからあっちの世界に行ってしまう心配はない。
だが、エレベーターは違う。
あれは異界への扉なんだ。
少なくとも俺はそう思っている。
もうエレベーターなんかには絶対に乗りたくない。

573: 本当にあった怖い名無し 04/11/06 08:35:57 ID:aSiqFTOy
>>565->>569
最近読んだ話の中で一番怖かった

593: 本当にあった怖い名無し 04/11/06 17:50:44 ID:KVk/YG0P
あんまり恐くはないが。
ある男が仕事で地方に行った時、ホテルで一泊してから明け方帰ろうと、仕事場近くのホテルを予約していた。
まず、ホテルでチェックインを済ませてから荷物などを置きに部屋へ。
部屋はそのホテルの最上階である12階だった。
部屋に着くと、少し休憩してからすぐ仕事場に向かった。
仕事は深夜までかかり、ホテルへ帰ってきたときはくたくたで早く寝たいという気持ちで一杯だった。
ロビーを抜けて、エレベーターの前まで行き、↑のボタンを押してエレベーターが下りてくるのを待っていた。

すると数分たってエレベーターのドアが開き中を見ると老婆が一人、隅のほうに立っていて、こちらを向いてやさしく笑っている。
「降りないのかな?」
と不信に思ったが、降りる気配がないので中に入って自分の部屋の階である12のボタンを押し、老婆と反対側の壁へもたれかかった。
しかし階操作板を見ると、自分の押した12のボタンが点灯しているだけで、他の階は無点灯。
「このおばあさんも自分と同じ階で降りるのだろう」
と勝手に思いこみ、12階へ着くまでエレベーター内の上部にある階表示の電光板を見ていた。
ようやく自分の階である12の表示が出たのだが、エレベーターは止まろうとするどころか今まで上ってきた速度でまだ上へ上昇しようとしている。
このホテルは12階までしかないので、いよいよこの状況にわけがわからなくなった。
老婆のほうを見ると、動じず笑顔を浮かべているだけである。
エレベーターはゆっくりと減速してすっと止まった。
階表示には「13」と出ていた。

594: 593 続き 04/11/06 17:52:28 ID:KVk/YG0P
ゆっくりと扉が開くと、眩い光がエレベーター内に差し込んできた。
ドアが開いた先には物などは識別できず、神々しい光りで真っ白な世界だった。
すると老婆はこちらへ微笑みながら、光りのほうへ歩き出した。
男は混乱し、ただ老婆の後姿を見ているだけであった。
光に包み込まれそうになっている老婆はふっとこちらへ振り返り依然としてやさしい笑顔で男に向かって手招きした。

男は外の光景があまりにも美しいので出て行きそうになったが、思い留まり慌てて「閉」のボタンを押して、がむしゃらに他の階を押した。
ドアが閉じた時点で主人公は気を失った。

後日、その男は仕事先の地方の病院で目を覚ました。
看護婦にどうして自分がここにいるか聞くと3日前、ホテルの前の歩道で車に轢かれて重態のままこの病院に運び込まれ生死をさまよっている状態だったらしい。

長文スマソ

607: 本当にあった怖い名無し 04/11/07 00:57:16 ID:0hN/b35T
むかしどこかのスレッドで書いたのですがエレベーターつながりの話

7~8年ほどまえ多摩の某猫ランドで施設のメンテを徹夜で終えて早朝4時ごろでしたか作業箇所から施設側から借りた塗料類を返しに台車を押して従業員用エレベーターにのりました。
そのエレベーターは荷物の上げ下ろしにもつかわれるので「閉」ボタンを押さないかぎりは扉がひらいたままその場に止まるという仕様でした。
そして扉を閉めないと他の階には移動しません。
まだ出勤してきた従業員もいない園内を抜けエレベーターのボタンをおすと扉が開き、中には女性がひとり、、。

少ないまでも警備員や夜勤の人がいるかもしれないので「お疲れ様です」と声をかけ塗料庫のあるフロアで降り、道具を返してまたエレベーターにもどると扉は閉まっていますがそのフロアで待っていたので作業箇所のフロアまでもどりました。
帰りに乗ったときは女性はいなかったのですが戻ってから背筋に悪寒が走りました。
彼女はこのフロアで止まっていたエレベーターの中で「なぜ扉を閉めて」乗ってたんだろう?
人を待っているなら扉をあけているだろうに。

また降りた後、普通に彼女が扉を閉めるだろうと思い自分はそのまま塗料庫に向かったのですが通常ならば確かに扉はしまっていたが誰かが使ったならこの人の少ない時間他の階に止まっている可能性の方が高いのに、、、。
たしかにただの変な女性だったか、自分には思いもつかない理由があったのか。

もしくは「偶然」だれかがそうなるようにエレベーターを使用したのかもしれませんが。
その後帰るために従業員出口に向かうときには階段を利用しました。

610: 本当にあった怖い名無し 04/11/07 01:23:50 ID:0hN/b35T
ああ、当然「閉」ボタンは外にもあります。
用事を終えて降りた場合は他の階でエレベーターが呼ばれたらエレベーターがそちらにいくように外から「閉」ボタンを押すわけです。

ただ私がおりたとき彼女は降りなかったもので、彼女が中からボタンを押して「そのまま」もしくは別の階にいってさらにだれかが自分のいる階にもどってきたか、そのあとしばらくしてから彼女が降りてエレベーターを閉めたのか。
いろいろ可能性はあるわけです、、、

784: 本当にあった怖い名無し 04/11/09 23:08:33 ID:sfieMlpF
3年ほど前の話。
時刻は夜8時くらいで、当時の彼女と携帯で話してた(俺は自宅からで彼女は歩きで会社帰り。公園を横断中だった)。
他愛もない話をしていると、いきなり
うぎゃぁぁぁあぁぁっぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁあぁっーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
という女の絶叫が電話から聞こえ、切れた。
俺はてっきり彼女が痴漢にでもあったかとビビリ、すぐかけ直した。

電話はすぐ繋がり「どうした?」と聞くと、「いきなり電話切れたね」と彼女。
「そうじゃなくて、今すげー声で叫んだろ?」と聞くと「?????全然何も言ってないよ」とのこと。
彼女はどちらかというと怖がりだし、その手の冗談を言うようなヤツではなかったので、マジでビビッた。
以前公園で何かあったのか、電話に何か紛れ込んだのか、さだかではない。


引用元: ・死ぬほど洒落にならない怖い話を集めてみない?87