あの人は一体誰だったのか

たじみあられさん

これは先々月くらいにあった話です。

その日私は兄と一緒に、近所のスーパーに入ってるお店へ出掛けていました。
取り留めの無い話をしながら時間を潰しているとふと声を掛けられたのです。
声のした方を向くと、そこには私の仕事のお客さんがおりました。

私は何とは言えませんが、とある会社の宅配業をしています。
その仕事は、お客さんの家へお届けをして回るというだけの仕事内容でして、普段はお客さん宅にお伺いしてもなかなかお話しすることはあ りません。
しかし、中には私が来た時に、家から出てきて声を掛けていただけるお客さんもいらっしゃいます。
私もあまりお客さんとの会話が無い分、そんなときは楽しく会話をしていました。
そのお客さんもそんな方だったのですが、不覚にもその時、その方の名前を思い出せず会話中ずっと気まずい思いをしていました。
帰宅した後もその人の名前のことを何度か考えましたが、あんまり思い出せないので、まあ次にその人に会えば分かる事だと思い直し、そのことはあまり考えないようにしました。

ところがそれから数週間経ってもなかなかその人に会えません。
私の仕事は宅配という性質上、訪問する時間が不確定になってしまうので、特定のお客さんに会えないこと はままあることです。
ですが、そのお客さんはかなりの頻度で会っていた覚えがあり、そのことを不思議に思った私はリストを見ながらそのお客さんを探すことにしました。

私は月に一度、集金にも伺っていますので、お客さんの名前を見れば顔がすぐに浮かぶ程度には記憶しています。
ですが、ついにそのお客さんだけはどれだけリストを探しても見つけることが出来なかったのです。
もしやと思って過去の顧客リストも確認しましたが、結局そのお客さんの名前はそちらにも見つけることは出来ませんでした。

あの人は一体誰だったのか?

スーパーでお会いした時も「○○(私の会社の名前)さん」と私の事を呼んでいたので前の職場の方とは考え づらいですし、兄もこの人物の事ははっきりと覚えていましたので記憶違いというわけでもなさそうです。

私の中には、あの人と何回も会話をした記憶が今でもしっかりと残っています。





呪詛

Jさん

丁度1年2ヶ月ほど前に、職場でイジメを受けたんだ、モラハラで心を折られるような理不尽な嫌がらせだった。

わしは結構ポジティブな人間で少し嫌味なことを言われても前向きに捉えて原動力とする様なタイプの人間なんだ。
あるときちょっとしたミスをした、何時も通り上司に嫌味を言われてわしは謝ってそこで済むはずだった。
上司は嫌いではなくてそこそこ信頼していたんだ、その上司の一言、わしに向けられた言葉
「私は大キライ」
それも他のスタッフがいる所で、わしに聞こえないと思って言った言葉で全てを悟ってしまった。

今までの上司の叱責は本気でやって来た嫌がらせだったんだと、その瞬間激しい怒念が起きた。
上司の上の人間にも相談した
「今動いてるからもう少しまて」
それだけで何も動いてもらえず、激しい怒りを抱えたまま三週間が立とうとした頃、ある日突然左腕から真っ黒い蛇が出た。

蛇からみたビジョンがわしの目にも見え、まっすぐ上司の自宅へ飛んで行き上司の霊体の頭の部分を喰いちぎった。
上司はいまも霊体には頭がない、真っ黒い蛇は俗に言う生霊と呪いだった、そして呪詛に特化した蛇という形になった。
半年後ころから判断がおかしくなり今でもそれは続いている。

最近、まだ対応してもらってない事など異動してきた上司の上司に話たらあの時の感情を思い出した。
その日、霊視で自分を見たら1年前とは比較にならない位の邪気が出ていた、霊力は格段に上がっているのは自覚していたがこんな邪気を人にぶつけたらひとたまりもない邪気は、自分で祓い感情のコントロールに努めている。
現在は困っている人のためにこの力を使っている。

不本意な方法で覚醒したが、三週間近く怒りの感情を維持し続ける位の精神力があればタルパや依り代のない式神なんかを作成出来ると思う。





神格化した黒蛇

Jさん

少し前に腕から蛇が出る話しをした者です。誰かが炎殺黒龍破とか言ってたなw
少し長くなりますが、その黒蛇が神格化した時の話でもします。

私は、釣りが好きで良く夜釣りにでます。マイポイントは、後から知ったがそこは心霊スポットでした。去年の7月頭の深夜に、その心霊スポットに釣りに出た時、何かに憑かれました。車内で霊視すると薄い青のロングワンピース、前に大きめのボタン、髪は肩より少し長め靴は青のパンプス、歳は30前後の女性が私の背後に立ってました。人生2度目の人型の憑依でした。
九字切り、柏手、刀印で今まで祓えていたのですが、あえなく失敗しました。その直後右の頬に痛みが…車内の鏡で見ると引っ掻いたような傷が出来てました。深夜だったのもありますが疲労感が凄くそのまま帰って爆睡、翌朝に傷を見てみると火傷したようなジクジクしたものになってました。
これはダメなやつだ…その時にふと頭に浮かんだのは黒蛇の姿でした。霊視し黒蛇を出すと、いきなり私の背後の女性の上半身にガブリそしてワニがするようなデスロール、女性から血は吹き出し腕は千切れ、内蔵も見えてるような状態…私はドン引き、その後丸呑みして終わりました。

それから数日間家族の物ではない長い髪が、ご飯食べてたらご飯の中から、お風呂に入ってたら手に絡んで来てましたがいまは良い思い出です。
その約3週間後、最近蛇が出ないなと思い、霊視すると目の前に6重7重の結界の中に大きな鎖で縛られ多量のお札を貼られた大きな黒龍が居ました。
ぬめぬめとする触感の結界に入り口元の光って見えたお札を剥ぐと口が開き吠えました。鎖、お札、そして結界が消し飛び今度は龍が左手から出るようになりました。

これが1度目の神格化でした。現在はまた違う姿になっております。その話はまた今度にさせて貰います。



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