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1: 紅あずま ★ 2016/04/27(水) 16:01:14.18 ID:CAP_USER*.net
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/04/post-4997.php

 第一次世界大戦中の有名な「ガリポリの戦い」で、オーストラリア出身の兵士トム・スケイヒルは、非常に危険な任務だった旗振り役を担った。
足元で爆弾が爆発して失明し、帰還させられたが、戦争の英雄として称賛された。

 終戦後、スケイヒルは戦闘の経験を題材にした詩集を上梓し、「盲目の兵士詩人」として好評を博した。
オーストラリアや米国を巡回して詩の朗読会を行い、観客を魅了した。
セオドア・ルーズベルト大統領もスケイヒルとともに壇上に上がり、「私が知る誰よりも、トム・スケイヒルと一緒にステージに立っていることを誇りに思う」と述べている。
米国で治療を受けた後に、スケイヒルの失明は突如回復した。

 だが、伝記作家のジェフ・ブラウンリッグによると、スケイヒルは本当の姿を偽っていたようだ。
実際は、戦闘の危険から逃れるために盲目を装っていたというのだ。

 それだけではない。
酔っぱらって講演した後に、ろれつが回らなかったことを、検証不能な「戦争による障害」が原因だと述べた。
また、レーニンやムッソリーニに会ったと主張した(そのような証拠はない)。
さらに、8日間しか現場にいなかったにも関わらず、ガリポリの戦いでの長期にわたる戦闘経験について語った。

 スケイヒルが行ったように、自己を飾り立てるための嘘を並び立てて上手く切り抜けるには、非常に大胆でなくてはならない。
スケイヒルは、一般に知りうる限り正式な心理検査を受けたことはなかったが、現代の多くの研究者たちであればこの人物を精神病質(サイコパシー)の典型例と判断するだろう。

 その上スケイヒルは、「成功したサイコパス」とも呼ばれる厄介な特性を体現していた。

 一般的な認識とは異なり、多くのサイコパスは、冷血漢でも精神異常の殺人鬼でもない。
彼らの多くは、自らの特性を生かして人生で欲しい物を獲得し、多くの場合は他人を犠牲にしながら、一般人の中でうまく生活している。

「サイコパスはすべて犯罪者」は刑務所ばかりで観察したから

 サイコパシーを簡単に定義することはできないが、多くの心理学者はそれを人格障害であると見なしている。
表面的には魅力的に見えるものの、計り知れないほど不誠実で冷淡で、罪悪感が欠如しており、衝動的欲望を抑えることができない。
複数の研究によると、サイコパスは一般人口の約1パーセントを占めており、理由はよく分かっていないものの、その多くは男性だという。

 サイコパシーの人たちは、そうでない人々よりも犯罪に手を染める可能性が高い。
そうした犯罪者はほとんど常に、自分の行為が道徳的に間違っていることを認識している。
それが自分にとって問題にならないだけなのだ。
いっぽう、一般的な認識とは反対に、暴力的になるサイコパスはごく少数に過ぎない。

 サイコパシーの研究者はサイコパスを探す際に、そうした人々が多く見つかりそうな場所に目を向ける傾向がある。
そのため多くの研究は刑務所や拘置所で行われてきた。
つい最近まで、サイコパシーに関する理論や調査のほとんどにおいて、犯罪者など、明らかに挫折した人物に焦点が当てられてきたのはこうした理由のためだ。

 だが、サイコパシーの傾向をもつ多くの人々は、刑務所や拘置所にはいない。
実際のところ、一部のサイコパスは、大胆さといったサイコパシーの特徴を利用して、職業上の成功を達成している可能性がある。

精神の中核にある異常

「成功したサイコパス」という存在は論争の的だった。
おそらくその理由の一部は、多くの学者たちが、そのような実例を見たことがないと主張しているためだ。
「成功したサイコパス」という概念自体が非論理的であると言う人もいれば、「成功したサイコパス」という言葉自体が論理矛盾だと主張する人さえいる。

「成功したサイコパス」は賛否のある概念だが、新しいものではない。
1941年にアメリカの精神科医ハーヴェイ・クレックリーは、古典的名著とされている著書『The Mask of Sanity(正気の仮面)』の中で、この矛盾した条件について初めて指摘している。
クレックリーによると、サイコパスとは、表面的には魅力があり正常だが、その背後に、共感力の欠如と深い異常性を隠し持つ両面的な存在だという。

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Newsweek JP:2016年4月26日(火)18時00分
精神病質
精神病質(せいしんびょうしつ、英: psychopathy、サイコパシー)とは、反社会的人格の一種を意味する心理学用語であり、主に異常心理学や生物学的精神医学などの分野で使われている。その精神病質者をサイコパス(英: psychopath)と呼ぶ。小学館の大辞泉には「精神病質(その人格のために本人や社会が悩む、正常とされる人格から逸脱したもの)である人」と記載されている。
サイコパスは異常であるが病気(いわゆる精神病)ではなく、ほとんどの人々が通常の社会生活を営んでいる。そのため、現在では精神異常という位置づけではなく、パーソナリティ障害とされている。そのため、日本では反社会性パーソナリティ障害と名称されている。


https://ja.wikipedia.org/wiki/精神病質