327: 本当にあった怖い名無し 2019/06/19(水) 02:06:44.51 ID:PvXN2RhE0
ドッペルゲンガー?みたいな話。

ある日の夕方、俺が高校から帰ってきたら母ちゃんが台所で料理をしていた。
帰宅部の俺が家に帰るのは大体6時半頃、母ちゃんが料理してるのは当然なんだけど、その頃母ちゃんはパートをはじめてて週の3日間は帰りが7時過ぎになるから居るとは思ってもなかった。
今日はパートの日だからねって朝出がけに言ってたはずなのに早く帰ったのかな?なんて思いながらも「ただいま~」って言って自分の部屋で着替えて居間へ行く、
そんでごろっと横になってテレビをつける。
居間の先にある台所では母ちゃんが「おかえり」と振り向きもせず答えた。
うちは親父、母ちゃん、俺と妹の4人家族で小さな戸建て住まい、テニス部頑張ってた妹は大体帰りが20時前。
地方の信金で営業やってた親父は毎日帰りが午前様みたいな感じだった。

居間のちゃぶ台の上にはクリームどら焼きが4つ出してあって「1人2つまで」とメモがある。
小腹が空いてた俺はメモの通りに2つ食って保温ポットでお茶を入れた。
すると母ちゃんが「シチューもう直ぐ出来るけど先に食べる?」とこちらも向かずに聞いてきた。
「いや、今どら焼き食ったからいいよ」母ちゃんの背中に向かって答える。
そこでフッと気付いた。そう言えば今日は母ちゃん居るのに何でおやつ出してあるんだ?
俺がいつも勝手に妹の分まで食うからって母ちゃんが家に居る時はおやつはちゃぶ台には出してない筈なのに……。
いつもと違うことが重なり不信感を覚える俺。母ちゃんの背中を見る。パーマのかかった肩までの髪、ずんぐりした小さな背中、
いつも着てる紺色のズボンは間違いなく母ちゃんだ。
ただ帰ってから一度も顔を見せない。
もしかして仕事クビにでもなったのかな……?機嫌悪いのかな……?なんて考えてると
「そうだね、亜美(妹)も帰ってきたら3人でせえので食べようか」
と俺の詮索にかぶせるように言ってきた。
「うん、まだいいよ」と答える俺。
せえので食うってのはどういう意味だ?突っ込みたかったが、言葉を飲み込みじっと母ちゃんの背中を見る。