707: 本当にあった怖い名無し 2019/09/03(火) 09:08:17.47 ID:AjS2dPCA0
去年の夏に体験したちょっと怖い話です。(幽霊じゃない)

私は鉄道施設の維持管理をする現場仕事をしています。
その日の仕事は、線路の上で使うリフト車(軌陸車という車両)の運搬管理でした。
軌陸車とは、リフト車の下に車輪が格納されていて、車輪を展開して線路に乗せることで、線路を走ることができる車両です。
その日は、終電や貨物が通り過ぎた後、午前0時に軌陸車を踏切から線路に載せ、50mくらい離れた場所まで搬入して別の業者に引き渡し、午前3時に軌陸車を踏切から道路に搬出する予定でした。(時間はぼかします)

で、搬入は順調に終わって、2時間ほどぼーっと業者の仕事を眺めていました。
現場は住宅街にある高架橋のそばで、線路上は真っ暗でしたが、踏切周辺は街灯に照らされて明るかったです。
踏切はたまにタクシーが通るくらいで、現場には軌陸車以外の重機はなく、軌陸車のエンジン音以外は静かなものでした。
新人の頃は真夜中の雰囲気を不気味に感じていましたが、幽霊に遭遇したことなんてないし、もう慣れました。

そして2時30分ごろ、業者から作業終了の連絡があり、作業員と一緒に軌陸車を動かす準備を終えた後、私は線路上に障害物がないか確認しながら、踏切まで歩いて行きました。
特に異常がないことを確認した後、無線で運転手にOKの合図を出しました。
すると、「すみません、ジャッキの締め忘れがあったので5分ください」と作業員から回答。
古い車両は油圧がどうのこうのでジャッキを格納した後、緩むことがあるとか何とか。

3時までまだ時間はあるし、作業は作業員に任せて、私は踏切で待機していました。
すると、20mほど先の交差点から歩行者が一人、こちらの方に歩いてきます。
県道の交差点から、住宅街に入っていく市道(車が何とかすれ違える位の幅)って感じの道です。
その男は帽子を深くかぶっていて、姿勢も悪く、なんだか歩き方がぎこちない感じでした。
5時くらいになるとジョギングやウォーキングするお年寄りを目にすることはありましたが、まだ3時前。
酔っ払いかな~と思いながら、「歩行者が来るのでゆっくりでいいよ~」と作業員に無線を入れ、男を誘導しようと踏切に出ました。