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奇々怪々様より人気の怖い話

今回も怖い話投稿サイト「奇々怪々」様から人気の怖い話をご紹介いたします!


想像しながら読むと怖いモスよ




本当に怖かったのは

私が10代の頃の話です。

当時よく遊んでいた友人がいて、いつもお互いの家の真ん中あたりにある公園で待ち合わせをしていました。

公園は特に面白い遊具があったわけではないのですが、桜の木やイチョウの木で囲まれていて、季節ごとに彩られる綺麗で広い公園でした。

公園の木の近くにはベンチがあり、いつもそこに座って地面に枝で絵でも描きながら友達を待っていました。

ある冬の日、友達の習い事が終わるのを待ってから少し一緒に遊ぼうということになったので夕方で空が赤黄色に染まるくらいの時間に1人公園のベンチで待っていました。普段から夕方にはあまり人の来ない公園で、その日は私しかいませんでした。

「1人ですか?」

後ろから声が聞こえてきました。
振り返ると後ろには大きな木があり、木の影から顔を出すように人が立っているのが見えました。
笑顔の男性でしたが、体は完全に隠れており顔しか見えません。

何で隠れてるんだろ…と思いながらも無視もできず、簡単に「いいえ…」とか「待ち合わせです」とか返事をしたと思います。

すると

「いきませんか?」

と言われました。
男はまだ木の後ろから顔だけ出してる状態です。

明らかに不審なのですが、いやいや…友達来るし…くらいにしかその時は思わず、「友達待ってます!」と答え、地面に絵を描いていました。

すると後ろから バキッ と音が聞こえました。
思わず振り向いたのですが、男の体は木の後ろに隠れたままで、何が起きたのかわかりません。男は相変わらず笑顔です。

この辺りからなんとなく気持ち悪さを感じたのを覚えています。
そもそも何で隠れているのか?ずっと笑顔なのも不気味だし、「いきませんか」という質問も何か異様に感じました。

バキッという音に振り向きましたが男は何も言わずに固まったような笑顔でこちらを見ています。今度は何も言いません。

ちょっと変な人かもしれない…と思い、ベンチから立ち上がり自転車が置いてある公園の真ん中あたりにまで向かおうとすると後ろから

「  お い  」

今までで一番大きい声でした。
ビクッと体が跳ね上がるほどに驚きました。
恐怖で振り向くことができません。

やばい この人は何かおかしい 
そう思い、半分パニックになりながらも急いで自転車の鍵をはずし、逃げようとしました。
ですが焦っていたこともありよろめいてしまい、思わず男のいるほうに目を向けてしまいました。

そこには男の顔がありました。
変わらぬ作り物のような笑顔で、

「 いきますか いきませんか 」

そう言いました。

それを見た私は恐怖で口がうまく回らなかったのですが、「いきません、いきません、いきません」と言いながら必死で公園から出ました。

公園から出たちょうどその時友人がこっちに来るのが見えたため少し安心しました。
友人は公園で遊びたかったようなのですが必死で止め、その日は家の近くの駄菓子屋だけ行って帰ることにしました。
後から聞くと友人も私がいつもと違う様子で公園から離れたがるものだから、何かおかしいと感じ場所を変えることを承諾してくれたようです。

事の顛末を友人に話すと、「あーそういうぶつぶつ言ってる人たまに公園いるよねー」と言ったのですが、そんなものではありませんでした。
「でもそんな話しかけられたくらいでビビるのダセーなー!」
と友人に茶化されたのですが、そうじゃない。
本当に怖かったのは良くわからないことを言われたことでも、木を蹴ったような音がしたことでもない。

最後に男が
「 いきますか  いきませんか 」
そう言った時、
笑顔の男の口が全く動いていなかったことが、一番怖かったです。


引用元:本当に怖かったのは 作者:クーワ - 奇々怪々

なんとなく都市伝説「This Man」の顔を思い出してしまった…


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