410: 本当にあった怖い名無し 2018/12/23(日) 23:26:24.76 ID:M4lOGfv60
石じじいの話です。

田んぼのほぼ中央部に大きな石が露出していました。
露出する広さは畳4枚分ほどあったとか。
じゃまなので掘り起こそうとしましたが、石は下に向かって広がっていて掘り起こすことは困難でした。
周りに長い鉄棒を刺し入れてみると、どうも丸い形をしているようでした。
これでは田植え・刈り入れのじゃまになります。
その石がある部分だけ収穫が減ってしまいますし。
叩いて砕いて取り除こうとしましたが非常に硬くて人力ではとても歯が立ちませんでした。
削岩機などはありませんでしたから取り除くことはできませんでした。
そのあたりの山の石はそれほど硬いものではないのに不思議なことだったと。
じじいが見たところ、それはそのあたりにある石(砂岩や泥岩)とは違った灰色の石灰岩のような石だったそうです。
それに黒い筋が何本も入っている。
石灰岩よりも硬く、また、酢をかけても泡がでなかったので石灰岩のようなカルシウム分はないのだろうということでした。
このあたりの知恵は、失踪した「石ばばあ」からの知恵かもしれません。
石の周りギリギリまで稲を植えていたのですが、石の周りの稲はある年は同じ田の他の場所のものよりもよくみのり、またある年は、その逆というような現象が見られたそうです。
その田んぼのコメがとくにまずい、ということはありませんでした。逆もない。
石を取り払う試みは諦められて、その後、減反などの影響でその田んぼは放棄されて雑草の中に埋もれてしまいました。
今でも、その石はあると思います。
その石のまわりでは、不思議なことが起きたようで、
曰く、
夏の夜に、稲が育っている田で石の上に見知らぬ人が立っていた、とか、
石の周りで、なにか魚のようなものがたくさん跳ねていた、とか(夏も終わり、すでに魚が泳げるほどの水はないのに)、
野ばなしの犬がその石に向かってさかんに吠えていた、とか。

雨が降ると泣く石は、木内石亭の「雲根志」でも触れられているようです。